電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第66回

シャープ(株) 電子デバイス事業本部 要素技術開発センター副所長 宮本雅之氏


従来比で感度約8倍のタッチパネル
独自コントローラーで差別化

2014/2/14

シャープ(株) 電子デバイス事業本部 要素技術開発センター副所長 宮本雅之氏
 シャープ(株)(大阪市阿倍野区長池町22-22、Tel.06-6621-1221)は、独自開発のコントローラーICとタッチセンサーを組み合わせたタッチパネルシステムを2012年末に開発し、13年から量産販売を開始した。14年には社外向けを中心に、さらに拡販を見込む。電子デバイス事業本部 要素技術開発センター副所長の宮本雅之氏に話を聞いた。

―― タッチパネルシステムの開発経緯と概要を。
 宮本 3年前に開発をスタートした。当時すでにスマートフォン(スマホ)市場が立ち上がっていたため、後発である当社は何か特徴を持たせなければならないと考えた。そこで独自のコントローラーIC開発による高感度化を目指した。
 コントローラーICは自社で開発し、タッチセンサーは設計のみで外部メーカーと協業している。このため、顧客ニーズに応じて一般的なアドオン式からインセル、OGSなど多様な構造のタッチパネルに対応が可能だ。なお、ICの前工程は福山工場(広島県福山市)と外部ファンドリー、後工程は国内協力工場で行っている。基本的にはタッチセンサーとICをセットでソリューションとして供給するが、顧客ニーズによってはICのみでの販売にも対応する。

―― 製品ラインアップとターゲットとする市場を。
 宮本 対応する画面サイズとアプリケーション別にスマホ向けの5型~、タブレット端末向けの7型~、オールインワンPC向けの20型~、大型ディスプレー向けの60型~をラインアップしている。タブレット端末向けは大画面化が進んでいることから16型まで、PC向けは32型にまで対応している。タッチセンサーの制約もあるため、現状実現している最大サイズは80型までだが、理論上はさらなる大画面化も可能だ。

(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2014年2月12日号6面)

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