―― 日本法人社長に就任された今の心境を。
田口 就任後は国内のお客様へのご挨拶に時間を費やし、お客様の当社への期待が思っている以上に大きいことを肌で感じた。社内でのラウンドテーブルでそれを社員に伝えているが、当社の社会的使命は大きいと、改めて身の引き締まる思いだ。
―― アナログの世界シェアは約18%で、2位以下を引き離しています。
田口 いや、まだまだシェア拡大の余地が82%もあると社内では捉えている。アナログを使わない最終製品は存在しないため、当社が狙うべき市場はまだまだ広がっている。
―― シェアをさらに拡大するための戦略は。ナショナルセミコンダクター(NS、現シリコンバレーアナログ事業部)のようなM&Aはありえますか。
田口 常にM&Aの可能性は検討している。製品ラインアップを補完するためのM&Aという視点で考えている。例えばNSの買収により、電源系で高耐圧デバイスをラインアップに加えることで良いシナジーが生まれた。
(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2013年8月28日号1面)