―― CMOSイメージセンサー(CIS)の需要動向からお聞かせ下さい。
岡本 ハイエンド市場の安定により、当社が強みを持つハイエンドスマートフォンやデジタル一眼レフカメラ向けが好調に推移している。携帯電話用で世界シェア3割の獲得を中長期目標に掲げているが、13年度中には達成できる見通しだ。なお、ローエンドのデジタルカメラやカムコーダー向けなどの減少は織り込み済みである。
―― 2013年度のCISの戦略について。
岡本 現在、増産を進めている積層型センサーでロー~ミドルエンドを狙っていく。当初は8M以上の高画素が中心だったが、それ以下のラインアップも拡充する。カメラモジュールの高付加価値化も並行して進める。必要なDSPなども組み合わせて、より小型・薄型・高機能化することで他社との差異化を図っていく。今後の新製品に期待してほしい。
―― CISの開発ロードマップは。
岡本 10年先までのロードマップを描いている。これまではデジタルカメラやスマートフォンなど民生向けが中心だったが、メディカルや車載、セキュリティーなどを拡大し、全方位でアプリケーションを取り込んでいく。
すでに民生向け以外のアプリケーションでは、当社独自の高精度・高速肌解析技術「SSKEP(スケップ)」を開発しており、そこにイメージセンサーが活用されている。メディカル向けでは今後、オリンパスとの協業がプラスに作用するだろう。
(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2013年8月14日号1面)