商業施設新聞
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No.791

都心の新しい生活


今村香里

2021/1/26

 2度目の緊急事態宣言が発令されたが、1度目よりも人の動きは抑えられていないようだ。結局、飲みに出歩く人は昼間から仲間と飲んでいるし、居酒屋でも「昼からちょいのみ!」と堂々と看板を掲げている店を見かけた。感染対策が完璧だといえるような様子でもなく、田村厚生労働相の「昼のみ、いいわけがない」という発言も虚しく感じる。百貨店や駅ビルなどの商業施設は営業しているため、買い物を楽しんでいる人ももちろんいる。皆、普通の日常生活を送りたいのだ。

 それでも、弊社のある大阪・梅田の都心部では緊急事態宣言の前後を比較すると人出は若干だが少なくなったようである。特に大阪駅に直結する大阪ステーションシティでは人がまばらだ。しかし、屋上庭園に行ってみると、コンビニや食物販店でテイクアウトできる温かいコーヒーなどを片手に、カップルや友達同士、仕事の休憩中の人などが思い思いにくつろいでいる。コロナ禍では、やはり屋外が人気のエリアになっていた。

造成工事に続き整備工事進む「うめきた2期」
造成工事に続き整備工事進む「うめきた2期」
 コロナ禍の現在では、都心中心の生活から、再び郊外での生活が見直されている。在宅勤務の推進や移住など、働き手にとって好きな環境で働けるというのは利点が大きい。利用できる環境下になれば是非とも都心以外の生活をしてみたい。そうは考えてみたものの、長年続けてきた都心生活を離れるのも寂しい。そんな中、大阪駅北側に計画中の「うめきた2期」が本体着工したという情報が入ってきた。

 「うめきた2期」では、木々や芝生など自然を多く取り込んだ約4万5000m²もの都市公園の開発計画が特徴で、その都市公園を挟んだ南北の街区に中核機能(イノベーション施設など)、商業施設、オフィス、ホテル、住宅(分譲および賃貸)が整備される。また、北街区を「うめきた1期」で誕生したグランフロント大阪とデッキで接続するほか、南街区では、新駅(うめきた地下駅)および大阪駅と導線を確保する見通しで、「うめきた2期」エリア周辺との回遊性を促す。24年夏の先行まちびらき、27年度の全体まちびらきを目指し、新たな都心のライフスタイルを提案するエリアとなるだろう。

 しかし、コロナ禍で人々の生活の変化が著しい中、都心で人は賑わうのか、アフターコロナで都心最後の一等地といわれる「うめきた2期」の価値をきちんと提供できるのか今後も注目していきたい。一方でこうも思う。「うめきた2期」の誕生で、都心での生活もある程度人との距離が保たれ、自然環境が整った中で、ゆったりと生活できるのではないだろうか。郊外や移住先に負けない生活を都心でも提供できるようになれば、大阪が国内外へ発信・発展できる強い都市へと成長できるのではないだろうか。今後も大阪駅のビル群から「うめきた2期」の開発を見守っていきたい。
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