繊維大手の帝人(株)は、高耐久性、高耐熱、高出力などに優れ、安全性を追求したセパレーター技術で競合他社との差別化を図る。新事業開発グループ 新機能材料事業開発部長兼電子材料開発室長の小山俊也氏に話を聞いた。
―― 事業の背景から。
小山 岩国事業所(山口県岩国市)において10年以上前から多孔質ポリマー材料を開発しているが、その用途の1つとしてLiB用セパレーターが考えられた。
11年9月に正式に事業化することを決定した。12年には韓国に生産会社「Teijin CNF Korea」および販売会社「Teijin Electronics Korea」を設立し、12年8月から「LIELSORT(リエルソート)」というブランド名で販売を開始した。
―― 韓国でのビジネスについて。
小山 よく聞かれることだが、当社が韓国に進出した最大の理由は、韓国のLiB企業がスマートフォン(スマホ)やタブレットPCをはじめとする民生用機器分野に強く、事業の成長性が高いためだ。日本企業が年単位で製品設計を行うのに対し、韓国企業は月単位で行うなど、ビジネスチャンスも多い。現状、当社のセパレーターは韓国LiB企業向けが中心だ。
(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2013年1月30日号8面)