パナソニック(株) エナジー社(大阪府守口市松下町1-1、Tel.06-6991-1141)は、エアコンとの共通部品使用で調達力を高めるなど、総合家電メーカーならではの強みを活かした戦略に打って出ており、静音性や筐体のコンパクト性などを強みにした差別化戦略を推進している。パワコン事業の拠点がある群馬地区(群馬県邑楽郡)に、事業を牽引する脇坂健一郎氏を訪ねた。
―― パワコン事業の沿革は。
脇坂 その前に、前身である三洋電機が太陽電池事業を開始した経緯から説明する。太陽電池事業は、1980年に世界で初めて電卓、時計用アモルファスシリコン太陽電池の製造を開始したのが始まりだ。
パワコンは、86年に六甲アイランド(神戸市)に関西電力が設置した1MWの太陽光発電所に最初の開発品を納入したのがルーツだ。他社のパワコンも採用されたが、当社製品はコンパクトで場所を取らず、音も静かという高評価をいただいた。以降、主に住宅用太陽光発電システム向けの製品を開発している。
―― ラインアップは。
脇坂 1.2/2.7/4.0/5.5/10.0kWの5種類だ。10.0kW品は産業用、残りは住宅用が中心だ。5.5kW品が全体の半分近くを占める。
(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2012年12月26日号8面)