JR広島駅に駅ナカ商業施設「ekie KITCHEN(エキエ キッチン)」がオープンした。駅北口1階にあった「新幹線名店街」を刷新した食のゾーンで、話題の店舗や広島ならではの36店が揃った。日常的に駅を利用する人や新幹線利用者にとって、さらに使い勝手が良くなっている。
店舗面積は約2400m²で、話題の36店が出店した。カテゴリーは、デリカ、スイーツ、リカー、グロサリー、カフェ、食品スーパーなどで構成し、広島駅を日々利用する人のデイリーニーズをメーンに、出張や観光で新幹線を利用する人をサブターゲットにしている。特にデリカは、全店舗に厨房を併設し、手作りのできたて惣菜や弁当を提供する。
デリカのすぐそばには、購入した商品が持ち込めるクイックな飲食ニーズに対応したイートインスペース「エキエスタンド」がある。ここには、広島市街にあるビアスタンド「ビールスタンド重富」と、宮島でコーヒーを提供する「伊都岐珈琲」という広島ならではの名店2店が出店し、時間がなくても駅で気軽に楽しめる。
「ビールスタンド重富」は、広島市中区の広島市街にある酒屋で、店主が注ぐ生ビールが美味しいと評判の店だ。広島市街の酒屋に次ぐ2店目となり、生ビールがメーン。生ビールなんてどこの店でも味は変わらないと思う人も多いかもしれないが、生ビールを注ぐ専門ノウハウを熟知した店主とスタッフに注いでもらう生ビールは、泡がきめ細かくスッキリした味わいで特別美味しい。
新たに設置した専用のスタンドには、洗浄とプラカップを冷やす目的の「クレンサー」や、「スイングガラン」という昭和では主流だったビールサーバーを採用。特にスイングガランは、泡は出やすいが扱いが難しいそうで、店主と2人のスタッフしか扱えないという。隣に設置した冷蔵庫は、樽生ビールの保存に最適な温度に管理することができ、まさに特注のビールスタンドとなっている。
また、提供されるプラカップには、家庭でも美味しいビールが飲めるように、注ぎ方を解説したデザインが施されているオリジナルで、筆者も記念に一ついただいた。グラス提供でなく、プラカップにすることで、気軽に飲める。
店主は、広島の玄関口で、美味しい生ビールを提供できると意気込んでいた。生ビールで広島を元気にしたいという店主の思いが詰まったビールスタンド。広島駅に訪れた際は、是非立ち寄ってほしい店だ。