ロッテモール・ウェストレイクハノイの全景
(写真:ロッテグループ)
ロッテグループは、ベトナムで複合ショッピングモールの「ロッテモール・ウェストレイクハノイ」をグランドオーブンした。この複合ショッピングモールは、ロッテショッピングをはじめ、ホテル事業などグループ企業が総力を挙げて立ち上げたベトナム版「ロッテタウン(ソウル市松坡区)」とも言われている。
ロッテモール・ウェストレイクハノイは、延べ面積約35万4000m²規模で建設した大型商業施設。ショッピングモールのほか、ホテルやアクアリウムなど多様な文化コンテンツを取り入れた。ショッピングモールの延べ面積は22万1500m²で全体面積の62%強を占める。モールの天井は大型ガラスで覆い、内部の採光を最大化した。また、屋上にはベトナム最大規模の野外屋上庭園となる「スカイパーク」を作った。
特に注力したのはテナントの差別化で、233店のうちベトナム初となるブランドは25店、フラグシップ・コンテンツは32店を誇る。2023年7月からソフトオープンしている複合ショッピングモールは、1日平均で3万人が訪れており、9月末までの累積者数は200万人を上回る。ロッテグループは今後、「K(コリア)ショッピングコンテンツ」戦略を通して、ベトナムにおける最大のランドマークを目指す。
これに先立つ23年初頭には、辛東彬(シン・ドンビン、日本名・重光昭夫)ロッテグループ会長が「ニュー・ロッテ作り」に邁進する方針を打ち出した。モビリティ、ヘルス&ウェルネス、持続可能性、ニューライフプラットフォームの4大テーマで新事業を進めるほか、M&Aを通じた市場支配力の拡大と事業ポートフォリオの見直しに挑む。今回の「ロッテモール・ウェストレイクハノイ」に加え、ホーチミン市でも地下5階地上60階のショッピングモール、ホテル、マンションで構成される大型複合コンプレックスの開発を進める。この2大プロジェクトに4兆ウォン(約4444億円)強を投じる計画だ。また、ロッテショッピングは30年までに1兆ウォンを投じ、韓国に自動化物流センター6カ所を構築する計画で、25年から順次稼働させる。これらを通じ、23年に韓国オンライン・グロサリー市場で5兆ウォン(約5555億円)を売り上げる戦略だ。
現状で86の系列会社を擁し、韓国財界第5位にランクするロッテグループの総売上高は、21年度に前年比32%増の74.5兆ウォンとなり、22年度は同17%強増の87.5兆ウォンになったと推定される。23年度は創立から初めて念願の100兆ウォン(約11兆円)達成を目指している。