商業施設新聞
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No.455

将来の期待を込めたプレゼント


今村 香里

2014/5/7

 私には、この4月で2歳になったばかりの甥っ子がいる。小さい頃の弟にうり二つで、弟夫婦と同居している私の母も子守を手伝いながら、「昔(私の弟の幼い頃)にタイムスリップしているみたい」とよく話す。

ひいおばあちゃんとマグフォーマーで遊ぶ甥っ子
ひいおばあちゃんとマグフォーマーで遊ぶ甥っ子
 今年の誕生日には、ボーネルンドで人気のおもちゃ“マグフォーマー”を買ってあげた。マグフォーマーは、三角形や四角形の磁石のピースを使用し、好きな形に組み立てて遊ぶおもちゃだ。平面に並べた展開図から、あっという間に立体になる驚きを体験できる。

 購入したポイントは、様々な形を作っていく中で、想像する力や工夫する力が育まれ、「こうすれば、こういう立体が作れる」という過程を、こどもながら学べる、というところ。「今度はこうしよう、こんなふうにしたらどうなるんだろう?」と自分で考え、試行錯誤してイメージに近づいていくことが、立体から生み出される想像力を養えるらしい。意外と私は教育熱心なおばさんなのかもしれない。将来は、立体感覚や想像力を発揮して、建築や機械の設計士なんかになってもらいたいな……と勝手に思っている。

 時々、弟や母から甥っ子がマグフォーマーで遊んでいる写真が送られてくる。対象年齢は3歳からなので、今はピースをくっつけたり接がしたりしているほか、大人が作っているのを見て楽しんでいると聞く。どうやら甥っ子に気に入ってもらえたようだ。

 しかし、プレゼントの評価が最も気になるのは、弟の奥さんである義理の妹だ。弟は、私が何を一番聞きたがっているのかが分かるらしく、質問する前に先にこう言われた。「奥さんが前から気になっていたおもちゃらしい。欲しかったが、予算オーバーで断念したみたい。だから喜んでいる」とのこと。それを聞いて、大満足だ。

 ボーネルンドは、子供の誕生日を登録しておくと、誕生日月の商品は10%の割引になるのでありがたい。「来年もここで買おうか」という気持ちにさせる戦略に、まんまとはまった。

 商業施設新聞では、4月8日号でコト消費や体験型施設の動向を記事にした。各商業施設ではコト消費や体験型施設の導入が増えている。こども用のおもちゃを販売しているボーネルンドでも、キドキドという遊び場の展開を拡大している。ここは、ただ遊ぶだけの施設ではなく、体力づくりや思考回路の発達を促す遊具やおもちゃがあり、遊び方も提案してくれる。親子はもちろん、三世代の集客もでき、施設の集客装置として欠かせない存在になりつつある。

 私の実家は、弟夫婦と私の父母が共に暮らす三世代家族だ。さらに、私の祖母も同居しているので厳密には四世代家族だ。甥っ子は私の祖母と遊ぶのが大好きで、遊んでくれる大人の優先順位をつけている。もちろん、めったに会えない私が最下位、なんと私の母が最後から2番目という結果だ(笑)。

 ボーネルンドのおもちゃが好評だったので、次はキドキドで遊んでみて欲しい。祖母も一緒となると、遠出はできないので、田舎にも早く進出して欲しいと思う。いいおもちゃや遊び方をしたからといって、健康で頭の良い大人になるとは限らないが、こどもの将来のために、少しでも役に立つことをしたいというのが親心ではないだろうか。まぁ、私は親ではないのだけれど……。
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