―― 2013年の業績総括から。
ハートン 13年売上高は前年比12%増の2.9億ドルと2桁成長を達成することができた。売り上げの約半分を占める車載分野が伸長したほか、MEMSファンドリーが大きく飛躍を遂げたことが大きい。また、当社が注力するオープンプラットフォーム(PF)のビジネスが拡大していることも要因の1つだ。
―― オープンPFについて詳しく。
ハートン 当社が開発したプロセスを顧客に提供するもので、従来型のファンドリーのモデルであるCUSP(Customer Use Specific Process)と対極に位置するものだ。顧客のプロセスをそのまま当社のラインに移植するCUSPに比べ、デザインキットを提供していることが特徴で、かつ車載認定を受けていることも利点だ。同業のファンドリー企業も独自プロセスを開発し顧客に提案を図っているが、当社ほど豊富なプロセスオプションを抱えているところはそれほどなく、差別化できていると思う。
―― MEMSファンドリーの状況は。
ハートン 13年のMEMSファンドリー売り上げは2000万ドル弱と前年に比べておよそ倍増した。アプリケーションは車載向け圧力センサーや慣性センサー、スマートフォン向けマイクなど様々だ。MEMSファンドリーはドイツの2つの工場で6インチと8インチで手がけており、Auやニッケルなど貴金属加工の専用工程も有している。同事業は今後も大きな伸びが期待でき、15年に5000万ドルの売り上げ達成を目指しているところだ。
(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2014年4月9日号1面)