「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」は、ちょうど開催2年前にあたる23年4月13日に開催地の夢洲で会場起工式を執り行った。大阪はもちろん、その周辺の関西圏では万博公式キャラクターのミャクミャクが掲載されたポスターや、各イベント会場で時々ミャクミャクが登場するなど、PRも活発になってきている。起工式では、閣僚を含む政府関係者や国会議員、地元議員、府県知事や政令市長のほか、公式参加国、出展・協賛者、寄付者、施工者、プロデューサー、シニアアドバイザー、アンバサダーなど多くの関係者が出席した。その中にミャクミャクも登場し、起工式会場を賑わせていた。2025年日本国際博覧会協会は、これを皮切りに会場整備を加速させるという。
起工式の後、会場整備やイベントなどで活躍するプロデューサー、中核を担うテーマ事業を担当するトップクリエイター8人が、包報道陣に向けてコメントを述べた。会場デザインプロデューサーで建築家の藤本壮介氏は「1周約2kmの木造の世界最大級の大屋根を作っていく。大阪・関西をはじめ、日本の歴史と伝統を引き受けて、その先に未来を創るということをやっていく」と意気込みを語った。会場運営プロデユーサーの石川勝氏は、「就任した2年間は、安心安全な会場の運営計画をはじめ、デジタルを使った快適な万博づくりを計画してきた。中でも、企業や団体が参加するパビリオンや未来社会ショーケース事業などの参加を呼びかけてきた。これまでは仲間を増やす期間だったが、これからは形になって盛り上がっていく時期だ。皆様も一緒に万博を盛り上げて欲しい」と呼びかけた。また、催事企画プロデューサーの小橋賢児氏は、「約8000の催事を取り仕切る役目を担う。万博はみんなで作る新時代のお祭りだと思っている。世界中みんなでその祭りを楽しみたい」と抱負を語った。
この後、8人のクリエイターはそれぞれテーマに沿ったパビリオンなどの構想を具体化させる作業に入るようで、各々の思いをコメントしていった。最後に日本国際博覧会協会会長の十倉雅和氏は、「テーマ館のイメージも具体化してきており、万博に来ればどういう体験ができるのか知ってもらえるだろう。これから気運を高め、本格的に準備のアクセルを踏みたい」と力強くコメントした。実際に万博を動かす人の話を聞き、あと2年後に迫る期待を感じた。建築入札では、資材価格高騰など様々な要因で不調が続き、一時はどうなることかと思ったが、「大催事場」は3回目の入札でようやく事業者が決まり、整備に弾みがつきそうである。
起工式後にコメントする
プロデューサーやクリエイターたち
ちなみに、ミャクミャク公式グッズが好調のようで、ぬいぐるみ(税込み3960円)は公式オンラインでは再販1分で完売した。再販されたと思ったら、すぐに売り切れる状態で、ポップアップや公式の実店舗でも売り切れが相次いでいるらしい。最初はあのサイズで約4000円は高いなどと思っていたが、売り切れが続くと不思議と安く感じるもの。筆者の中でミャクミャクの価値が上がっているということだろうか。万博を盛り上げ、動かすのはキャラクターも同様だ。先行するミャクミャクの人気に追いつくように、価値のある祭りを開催してもらいたい。