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No.63

ジェトロと駐日リトアニア大使館、リトアニアビジネスセミナー開催、外務大臣が講演


2023/6/6

 日本貿易振興機構(ジェトロ)と駐日リトアニア大使館主催による「リトアニアビジネスセミナー」がリトアニアのランズベルギス外務大臣の訪日を記念して5月17日に東京都港区のジェトロ本部で開催された。セミナーの冒頭では主催のジェトロ副理事長の信谷和重氏とオーレリウス・ジーカス駐日リトアニア大使が挨拶し、大使は「経済界との交流を深めたい」と語った。

 セミナーではランズベルギス大臣がベルリンの壁崩壊後の欧州の状況やロシアによるウクライナ侵攻の影響などを説明し、「平和の大陸であるヨーロッパで再び戦争が起きていることは残念だ」と語った。

 リトアニアではロシアから離脱するプロジェクトが多く進められており、2026年を目標にロシアからの送電網から離脱する準備が進められているが、離脱は24年に実現する見込み。ロシアからのガスパイプラインは中止されており、EUに向けた道路などのインフラ整備が進められている。リトアニアではEUに加盟する際に旧ソ連時代に建設された原発を廃棄しており、04年にはエネルギー輸入国となっている。新設計画も持ち上がったが、住民投票で否決されている。現状、750MWの洋上風力発電所を建設する計画が2カ所で持ち上がっており、これが実現すればエネルギー輸出国になることも可能としている。

 現在、欧州では中国が経済変化に対して重要なツールを提供しているが、リトアニアは中国の影響を小さくしようとしており、リトアニアのインフラへの中国の投資を禁止している。大臣は「リトアニアと同じ価値観を持つパートナーを探している。日本も経済的側面で協力できる。いろいろなプロジェクトを紹介できるので、ぜひリトアニアにいらしてください」と講演を締めくくった。

 セミナーではその後、ジェトロ海外調査部欧州課長の臼井一雄氏が、欧州における日系企業ビジネス最新動向のテーマで、海外進出日系企業実態調査欧州編を説明した。

 また、ジェトロは23年秋にリトアニアへのビジネスミッションを計画する予定であることを明らかにした。
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