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No.73

福島市、企業立地セミナー開催、市長が概要を紹介し魅力をアピール


2024/10/22

 福島市役所主催による福島市企業立地セミナーが、9月26日に東京都内のホテルで開催された。福島市長の木幡浩氏が挨拶するとともに市の概要などを紹介し、広く立地を呼びかけた。

福島市長 木幡浩氏
福島市長 木幡浩氏
 福島市は大震災・原発事故の被災地県都として、「世界にエールを送るまち 福島市へ」を掲げ、多様なチャレンジを支援。「福島から全国へ 世界へ」をスローガンとしている。

 福島市の特徴として、抜群の交通利便性があり、南東北のクロスポイントに位置している。東日本のゲートウエイとして機能しており、福島県内および近隣の県の関係機関との連携も図りやすくなっている。

 市内には大学・短期大学が5校あり、周辺地域の大学とも連携が取りやすい環境にある。東北・北関東エリアで随一の工業高校生徒数を誇り、ワーカーを採用しやすい環境にある。また、「福島市民はまじめな気質で、離職率が低い」(木幡市長)としている。

 市では企業の進出・成長を全力で支援しており、3月は公民連携のワンストップ窓口「公民こねくと」を設置。民間事業者との積極的かつ柔軟な連携・支援を進めている。また、JR福島駅西口から徒歩3分の位置にクリエイティブビジネスサロンを開設。コワーキングスペース、シェアオフィス、交流スペース、会議室などを設置し、様々なニーズに対応している。

 助成制度も充実している。東京などからの移転も歓迎しており、地元の雇用助成だけでなく転入支援助成金も整備。また、立地だけでなく追加での投資に対しても助成を行っている。さらに事業所に対する助成だけでなく、働く人にも助成を行っている。

 福島市が整備を進めているおおざそうインター工業団地は1期6区画が分譲済み。2期8区画を分譲予定で、25年1月からA区画7000m²の分譲予約を開始。その他の区画も造成工事完了次第、分譲予約を開始する。

 福島市では、福島駅前の再開発が計画されており、市ではコンベンションセンターを開設する。企業が挑戦・成長しやすい環境、国内外から人が集まるまちづくりを目指しており、木幡市長は「個性を尊重したまちづくり、面白そうだというまちをつくっていく。プレーヤーのひとりとして皆様にも参加していただきたい」と語った。

 続いてトークセッションでは、「ふくしまからステップアップを!」のテーマで、日東工器(株)代表取締役社長の小形明誠氏と日本銀行福島支店支店長の中嶋基晴氏が登壇した。

 日東工器では、おおざそうインター工業団地に新工場の建設を進めている。約2万8000m²の敷地にS造り2階建ての工場を建設する計画で、投資額は約160億円。外部デザイン設計および監修は隈研吾建築都市設計事務所、建築設計および工事完治は芦原太郎建築事務所、施工は(株)安藤・間が担当し、25年6月の操業開始を予定している。

トークセッションの様子
トークセッションの様子
 日東工器は福島県白河市と山形市に工場を有しているが、老朽化していることから新工場の建設を計画。インターに近いこともあるが、市長をはじめとする市の熱意からおおざそうインター工業団地に立地を決定。「長くサポートしてもらえるところに立地したいというのが決め手となった」(小形社長)としている。今後について小形社長は「進出している企業の皆様とコラボできればと思っている」と語った。

 日本銀行の中嶋支店長は福島の金融・経済の概況や産業・雇用の状況などについて説明した。

 最後に木幡市長は「これからも立地企業のつながりを深めていければいいと思う。皆さんも福島にきて刺激を与えていただきたい。福島は日本全体、世界に飛び出していける場だと思う」と語った。
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