この連載を執筆するためにスケジュール帳を見返してみると、4、5月の2カ月連続でビール関連の施設や店舗に行っていることに気がついた。これまでクラフトビールやビールを主軸とした飲食店を取材したことがあったが、連続で行くことは珍しい。偶然だとは思うが、何かの縁を感じざるを得ない。
4月に行ったのは、アサヒビール(株)の吹田工場(大阪府吹田市)内で4月25日にオープンした「アサヒビール ミュージアム」だ。館内は、主力商品である「アサヒスーパードライ」のイメージカラーである赤と黒を基調に、アサヒビールの歴史や現在、未来に向けた取り組みを紹介している。ビールの製造過程を紹介する展示物においては、仕込みの工程などをプロジェクションマッピングを用いた動画で紹介するものもあり、分かりやすいだけではなく、楽しんで学ぶことができる。もちろん、製造工場内にあるので、実物の商品が実際のレーンから流れてくる様子も見ることができる。さらに、製造過程の最後には「スーパードライ ゴーライド」というエリアに入り、製造の速度や迫力が感じられる映像を4面のスクリーンに投影し、まるで自分がビール缶になったかのような臨場感ある体験が楽しめる。
そして最後には、「カフェテリア」でできたての「アサヒスーパードライ」などの試飲、樽生のビールを注げる「サーブ体験」や、来場者がアルコール度数やフレーバーを選択し、自分好みのオリジナルドリンクが作れる自動サーバー「MY FLA-BAR(マイ フレーバー)」も体験できる。完全予約制だが、ビール好きにとっては貴重な経験ができる。
5月に神戸市内でオープンした
「Open Air神戸元町店」
5月に行ったのは、神戸市内でオープンした「Open Air神戸元町店」だ。同店では、(株)村上工務店と(株)ワールド・ワンの2社が出資する(株)オープンエアが神戸市内の小学校をリノベーションした醸造所で製造したクラフトビールを提供する。開放的なカウンターとゆっくり食事が楽しめるレストランスタイルのフロアで、クラフトビールを楽しむことができる。
さらに、店内でのイートインだけではなく、テイクアウト商品として缶ビールを販売し、家などでも飲めるようにしている。そんなことを書いていると、ビールが飲みたくなってきた。今夜は缶ビールを買って帰ろう。