商業施設新聞
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No.813

西武グループが所沢を変えている


若山智令

2021/7/6

 ここ数年、埼玉県所沢市の開発が活発だ。これを牽引しているのは西武グループで、同グループの二大拠点(池袋、所沢)の一つである所沢を「訪れたい場所」へと変えるべく積極的な開発や街づくりを行っており、埼玉を中心とする関東の活性化、ひいては日本の観光立国化を目指している。

 所沢市は埼玉県の南西部に位置する、人口約34万人の街で、県内ではさいたま市、川口市、川越市に次ぐ第4位の人口を誇る。同市は「埼玉西武ライオンズ」の本拠地として知られるほか、所沢駅には西武鉄道の本社があるなど、西武グループのお膝元として開発が進められてきた。また、市のシンボル的な公園として総面積約50haの「航空公園」などもあり、東京に隣接するという都市の顔も持ちながら、緑豊かな公園もある。ちなみに、SUUMOの住みたい街(駅)ランキング・関東版(2021年)では、上野と並んで44位となった。

所沢駅の様子(20年9月撮影)
所沢駅の様子(20年9月撮影)
 そんな所沢市で、ここ数年、市内の広域で様々な開発が行われている。例えば、所沢駅では2018年3月に駅ビル「グランエミオ所沢(1期)」、20年9月に「グランエミオ所沢(第2期)」がオープン。計126店の大型商業施設が完成した。並行して駅のリニューアルも行われたことで駅全体がきれいになり、賑わいが増した印象だ。さらに、20年11月にはKADOKAWA、所沢市、西武グループらの共同プロジェクトとして、JR東所沢駅近くにKADOKAWAが建設、運営する書籍製造・物流工場などの新オフィス、イベントスペース、ホテル、ショップ、レストラン、商業施設などで構成する「ところざわサクラタウン」が開業した。

 なおも開発は止まらない。これまではショッピング、グルメなどを楽しむ商業施設の開発が進められてきたが、21年3月に埼玉西武ライオンズの本拠地である「メットライフドーム」が3年にわたる大規模リニューアルを終え、新たなボールパークとして生まれ変わったほか、同年5月には「西武園ゆうえんち」もリニューアルオープンするなど、より街に人を呼び込む開発が続々と完成している。

 さらに5月、東京都練馬区のとしまえん跡地で計画中の「ワーナーブラザース スタジオツアー東京―メイキング・オブ ハリー・ポッター」が、23年前半のオープンを目指し着工した。所沢市での開発ではないが、西武グループが関わる開発として注目だ。

 そして、この後は再び所沢駅前に開発のメーンが戻る。中心となるのは「所沢駅西口開発計画」で、西武鉄道の車両工場跡地を含む約8.5haを再開発するプロジェクトとなり、ここにも大型商業施設が建設される予定。駅周辺はマンションの建設も進んでいて、ペデストリアンデッキ直結の高層タワーマンション「シティタワー所沢クラッシィ」には、20年以上ぶりに1億円超の価格設定がされた住戸もあった。

 ここ数年、目覚ましい発展を遂げている所沢市。西武グループが本腰を入れて街の開発に着手し駅や街の整備が行われていることに加え、元々あった都心へのアクセスの良さなどで人気が出てきているようだ。今後も所沢の街づくりに注目したい。
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