商業施設新聞
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No.779

韓国コンビニがeコマースを拡大


嚴在漢

2020/10/27

 韓国コンビニ業界における熾烈なトップ争いを繰り広げるGS25とCU。それぞれの運営会社の店舗総数は、GSリテールが1万3918店、BGFリテールが1万3877店と拮抗している。そして両社は、新型コロナに立ち向かって、プレミアム・オンラインモールや宅配サービスといった「アンタクト・非対面」のトレンドにマッチした非接触分野で競争を拡大している。

 GSリテールは最近、有機農産品専用のオンラインモール「ダリサルダ」を立ち上げ、競合するBGFリテールのオンラインフードショップ「ハローネイチャー」に戦いを挑む。ダリサルダは、卵や牛肉などの生鮮食品からパンやソーセージなどの加工食品、化粧品や生活用品など1100種類に加え、海外直接購買商品約300種類を販売する。

 ダリサルダを迎え撃つハローネイチャーは、2012年にSKプラネット(京畿道城南市)の子会社としてスタートした。生鮮食品を前日24時までに注文すると、翌日未明までに配達する「未明配送サービス」を業界で導入した会社である。18年には、BGFリテールがハローネイチャー持ち分の50.1%を買収。経営権を確保しコンビニのCUを運営するBGFリテールの系列会社となった。ハローネイチャーは「産地と消費者をダイレクトにつなげる」というキャッチフレーズに合わせ、中間の流通過程を省いて産地から顧客のもとへ、旬のプレミアム生鮮食品を届けるのが特徴である。また同社は、ハローネイチャー子会社化後の19年、富川に4630m²規模の専用物流センターをオープン。顧客別の特化商品コーナーを作り、質・量ともにアップグレードした。

韓国コンビニ業界の最多店舗を誇るGS25のソウル市内のある店舗
韓国コンビニ業界の最多店舗を誇る
GS25のソウル市内のある店舗
 他方、有機農産品専用のオンラインモールを立ち上げたGSリテールも最近、生鮮食品配送アプリ「ネイバー買い物モール」に、GSフラッシュモールを出店した。これが奏功し、ネイバー買い物モールに入店後のGSフラッシュモールの売上高は、それまでに比べて2桁強の大きな伸びをみせた。

 さらに20年8月、GSリテールはコンビニ製品を専用アプリで注文すると、配送員が最大1.5km以内にあるGS25から商品を配達してくれる、徒歩配達プラットフォームを開始した。それに対抗するBGFリテールは、配達専門会社と業務提携し、ソウル地域の1000店余りのCU店舗から近距離の徒歩配達サービスを開始。オンラインモールだけでなく、新たな配送サービス分野においても競争を繰り広げている。

 韓国コンビニ業界トップの両社が、こうしたアンタクト(非接触)分野における新しいサービスで競争するのは、近年の業績下振れを克服するための新成長動力発掘の取り組みの一環と分析されている。従来のオフライン・コンビニ中心の事業構造だけでは未来が担保できないことから、eコマースを強化したり、コンビニの領域にアンタクト・サービスを加える方法で、低迷脱出を模索している。
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