商業施設新聞
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No.752

移転から約1年、変わる旧大阪支局周辺


北田啓貴

2020/4/14

 筆者が勤務する当社大阪支局は、大阪の梅田エリアに移転して約1年2カ月を迎えた。以前の事務所は、大阪メトロ地下鉄谷町線の谷町四丁目駅、大阪メトロ堺筋線・中央線の堺筋本町駅からほぼ等距離にあり、それぞれ徒歩10分ぐらいかかる場所で、関西エリア全域を電車で動き回る記者としては、今考えると不便だった。しかし、仕事や観光においては、非常に好立地であることは確かだ。仕事においては、大阪府庁や大阪取引所が電車または頑張れば徒歩で行ける場所にある。一方で観光においては、電車であれば、梅田や訪日観光客に人気の難波が中間点に位置している。加えて、堺筋線を利用すれば、大阪の観光名所、「通天閣」やその周辺にある新世界エリアの最寄りとなる恵美須町駅にも乗り継ぎなしで行くことができる。

 「不便だったな」とは言いつつも、現在の状況が気になるのが人の性。取材場所が旧大阪支局の近隣であるときや、最近健康のために行っているウォーキングではこの周辺を歩き、開発状況を定期的に観察している。

 そのうえで、最近感じるのはホテルの増加だ。皆さんもご存知のように、大阪はここ数年の訪日観光客の急拡大に伴い、宿泊施設の建設ラッシュが続いている。
その中でも旧大阪支局周辺は増えた。身近なところでは、支局の隣にあったビルがリノベーションし、宿泊施設として運営を開始している。

4月19日開業予定の「都シティ 大阪本町」
4月19日開業予定の
「都シティ 大阪本町」
 また、徒歩圏内では、2019年10月1日にサンフロンティアホテルマネジメント(株)とマリオットインターナショナルが客室数193室の「コートヤード・バイ・マリオット大阪本町」をオープン、同年12月5日には「ABホテル大阪堺筋本町」がオープンした。加えて、20年4月19日には(株)近鉄・都ホテルズが「都シティ 大阪本町」を開業し、街の景観が変わりつつある。

 さらに住宅の開発も進んでおり、九州旅客鉄道(株)(JR九州)は大阪メトロ堺筋線・中央線の「堺筋本町駅」直結の地上37階建て、総戸数296戸の分譲マンション「MJR堺筋本町タワー」を21年2月下旬に竣工、同年4月中旬からの入居開始を予定しており、オフィスパーソンだけでなく居住人口のさらなる増加も期待されている。

 自分にとって身近であった場所の再開発は、思い出の中の景観が変化し、寂しい気持ちに沈む反面、施設の完成による新たなにぎわいが生まれ、街に新たな彩りを加えてくれるワクワク感もある。今後もこの2つの感情と葛藤しながらも、旧大阪支局周辺の定点観測を続けていきたい。

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