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No.49

神奈川県、企業立地トップセミナー開催、知事が広く立地を呼びかけ


2018/9/18

 神奈川県が主催する「企業立地トップセミナー ~神奈川が企業立地で選ばれる4つの理由~」が、8月29日に東京都内のホテルで開催された。神奈川県の黒岩祐治知事が自ら講演し、神奈川県への立地を広く呼びかけた。

 セミナーでは、まず神奈川県産業労働局産業部企業誘致・国際ビジネス課の宮本孝二課長が神奈川県の立地ポテンシャルと企業誘致推進方策「セレクト神奈川100」について紹介した。

 神奈川県内では、圏央道(さがみ縦貫道路)が全線開通しており、2020年には新東名高速道路が全線開通予定。リニア中央新幹線の新駅や東海道新幹線の新駅設置の計画もあり、さらには羽田空港に近接するなど、優れた交通網を有している。人口は約916万人で、生産年齢割合は62.9%とともに全国2位。学術・研究開発機関従事者は全国1位となっており、優秀な人材が豊富である。また、県・市町・関係団体が連携した神奈川県企業誘致促進協議会が立地をサポートしている。

 セレクト神奈川は、04年のインベスト神奈川から続く企業誘致施策で、全国トップクラスの助成を実施。これらの施策で476件の誘致に成功している。宮本課長は「計画の緩い段階で相談していただければ、助成の対象になるかどうかも含めて対応する」と語った。

 続いて、神奈川県に進出を決定した企業の代表として、日立化成(株)機能材料事業本部実装事業部パッケージソリューションセンタ 主管研究長の宮崎忠一氏が、同社が新川崎に移転を計画している実装オープンラボについて紹介した。

 半導体実装技術の高度化に伴い、デバイスメーカー、装置メーカー、材料メーカーが協業してトータルソリューションを提案することが求められている。同社では14年6月に、機能材料本部が筑波総合研究所内(現先端技術研究開発センタ)内にオープンラボを開設し運用を開始。次世代パッケージ・プロセスへのトータルソリューションや装置・部材メーカーとの協業による新規プロセスの提案などを行っている。従来、顧客へ提出したサンプルは顧客側でOKが出るまで評価を繰り返していたが、オープンラボでは、顧客と同一設備機器での実装・解析などにより、評価から認定までの時間を短縮し、最適な材料・プロセスのタイムリーな構築と提案が実施でき、認定完了までの期間が従来の3分の1に短縮された。

 現状のつくばの施設ではクリーンルームはクラス1000で、広さは530m²となっている。百数十台の装置があるが、ラボが手狭になっていることから、装置メーカーに納入を待ってもらっている状況。新施設への移転後に納入する。

 移転先は同社の敷地以外を候補に選定。神奈川県から東京都中西部にかけて、半導体事業も手がける総合電機大手の拠点や協業している半導体装置メーカーや材料メーカーが多数存在することから、その中心部に位置する川崎市幸区の新川崎・創造のもり地区に入居することにした。神奈川県の補助金も魅力のひとつであったという。

 新施設は延べ床面積4939m²を賃貸。クリーンルームは1289m²で今回新たにクラス100のクリーンルームも導入する。9月1日から引っ越し作業を開始。つくばから100台余りの装置を移設し、新たに80台以上の装置を導入する。

 12月中旬には社内開所式を実施、12月末に建屋全体が竣工し、19年1月中旬には社外向けのオープニングセレモニーを実施する予定である。

 同社では、半導体実装に関する総合的なソリューションを提供するコンソーシアム「JOINT(ジョイント)」の設立を発表している。半導体製造では、ウエハープロセスと実装プロセスの境がなくなってきており、実装技術を活用してムーアの法則の終焉対策を図る。コンソーシアムは通常公的機関などがやることが多いが、半導体ではスピードが重要なため、同社が音頭をとって進めることにした。発表時は15社の参画がアナウンスされていたが、その後2社が加わり、さらに5社程度が声を上げているという。

 続いて、LG Electronics Inc.常勤顧問/LG Japan Lab(株) 取締役の崔 仁哲(チェ インチョル)氏が横浜市のみなとみらい地区に建設を進めているR&Dセンターの概要について説明した。

 R&Dセンターの建設は、グローバルネットワーク拡大と産業パラダイムの変化に対応することが目的。素材・部品から完成品、基礎研究分野までインフラが整っている日本に融合・複合型グローバルR&Dの拠点を設置する。現在、東京都品川区にグループの研究所があるが、体制および施設が不十分であるため、横浜みなとみらい21地域のビジネスゾーンにグローバルR&D拠点を設立し、東京から移転する。これに先立ちグループ5社の研究所を1社に統合している。
 同地への立地は、魅力的な交通条件、豊富な人材、産業クラスター形成の可能性、快適な勤務環境、行政機関の支援などの魅力的な条件があったとしている。

 施設は、現在の施設の約3倍となる。4000m²の敷地に、建築面積2158m²、S造り地下1階地上16階建て延べ床面積3万5746m²で建設する。地下にはクラス100のクリーンルームを設置。1~2階はにぎわい施設となる。にぎわい施設には企業と個人のニーズを支援するオンデマンドコミュニケーション空間や、産・学・官の人材が多様な分野で交流できるフレキシブルなラボ空間などを設置する。また、10~14階には賃貸オフィスを設置。研究関連企業、ベンチャー企業やスタートアップ企業などを誘致し、同社とのシナジー効果を図る。現在建築設計を進めており、21年10月の竣工を予定している。

黒岩祐治知事
黒岩祐治知事
 最後に黒岩祐治神奈川県知事が「神奈川が企業立地で選ばれる理由」のテーマで講演した。

 知事が提唱した「未病」の概念やそれに伴う未病産業の創出状況、さがみロボット産業特区などの特区の状況や観光地、支援制度などを紹介し、広く立地を呼びかけた。
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