商業施設新聞
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
No.582

鎌倉駅西口の魅力


玄行 力

2016/11/15

 鎌倉観光と言えば、「小町通り」「鶴岡八幡宮」「建長寺」あたりが鉄板だと思うが、これらの観光名所はすべて鎌倉駅東口にあり、西口は「銭洗弁財天宇賀福神社」を除けば足を運ぶ人は少ないと思う。平日、休日いずれも西口を歩いたことがあるのだが、中々前に進めない東口と比べて西口は観光客がまばらである。今回は商業記者の視点から西口の魅力を記していく。

 江ノ島電鉄の駅舎がある西口は、観光客こそ見かけるものの、小町通りなどのある東口と比較するとやはり賑わいに欠ける。地元では東口を「表口」、西口を「裏口」と称しているという。

 しかし、裏口と称されてはいるものの、商店街の「御成通り」は落ち着いた雰囲気のカフェ・飲食店や雑貨店、土産店が多く並んでおり、東口の混雑や喧騒に疲れた際には足を運ぶのもありだ。カフェ・飲食店は通りに観光客が少ないため、休日でも並ばないで入れる店が多く、ストレスなく食事をとることができるだろう。

金運アップを狙い観光客が絶えない「銭洗弁財天宇賀福神社」 
金運アップを狙い観光客が絶えない
「銭洗弁財天宇賀福神社」 
 西口の観光名所として外せないのは、「銭洗弁財天宇賀福神社」だ。同神社では、手持ちの紙幣を洗い、金運アップを祈願する観光客が絶えない。売店や休憩所も充実しているほか、紙幣を洗う奥宮以外にも上之水神社、下之水神社、七福神社の3社の境内社、本宮など見所があるのも年中賑わっている要因と思われる。

 銭洗弁財天宇賀福神社の北方には「源氏山公園」があり、緑豊かな自然に囲まれ、公園のすぐ脇には鎌倉の七切通しの1つであり、国の史跡でもある化粧坂が、園内には頼朝像・広場などがある。西口から徒歩20分以上の場所に位置し、それなりに歩く必要があるからか東口ほど観光客は多くないが、春には桜、秋には紅葉が楽しめるため、時期によっては大変な賑わいを見せる観光地だ。

西口の隠れた観光名所である「佐助稲荷神社」
西口の隠れた観光名所である
「佐助稲荷神社」
 源氏山公園の南西にある「佐助稲荷神社」も西口観光には欠かせない名所であり、出世運、仕事運アップなどにご利益のある神社ながら観光客は休日でもまばら。複数の小さな鳥居を潜り抜けると拝殿があり、そして同神社のモチーフであるキツネの置物が境内の至るところに置かれている。前述のとおり観光客はまばらなので、じっくりと境内を散策できるため、西口の一推しスポットとして観光することを勧めたい。

 筆者は一昨年1回、昨年2回、今年はつい最近鎌倉を訪れ、東西口の観光名所を回ったのだが、やはり鶴岡八幡宮や小町通りの観光客が非常に多く、外国人観光客も日増しに増えている様子で、西口は銭洗弁財天宇賀福神社を除くと人がまばらだった印象だ。西口に関しては、現在のような落ち着いた雰囲気が好ましいのかもしれないが、御成通りや佐助稲荷神社など魅力的なスポットがたくさんあるので、少しでも観光客には興味を持って、足を運んでもらいたいものだ。
サイト内検索