商業施設新聞
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No.570

豆料理とアニメで、夏の健康増進と心の躍動


笹倉 聖一

2016/8/23

 夏場の健康を増進し、食卓を楽しませる納豆料理や枝豆を提供する店、またアニメで心を沸き立たせる店の営業開始に立ち会ったのでご披露する。いずれも、猛暑から元気を取り戻すのにもってこいの店である。

 納豆の生産量日本一を誇る茨城県は、東京・銀座にあるアンテナショップ「茨城マルシェ」で、7月10日(納豆の日)にミス納豆(佐々木もよこ氏)が一日店長として登場するイベントを開いた。ミス納豆は「納豆は健康に良い。茨城の納豆をいっぱい食べて」と元気に訴えながら、前日の7月9日から合計400本の「わら納豆」を、行列待ちの客たちに配った。

「こぼれ納豆丼」を紹介するミス納豆
「こぼれ納豆丼」を紹介するミス納豆
 このほか、200gの納豆を豪快にぶっかけて食べる「こぼれ納豆丼」(710円)、納豆のせ冷やしこんにゃくラーメン(1180円)、黒蜜が織りなす「納豆ジェラート」(324円)といった納豆料理も紹介した。同店では常時40~50種類の納豆を取り揃え、レストランでは「納豆とんかつ」もお勧めである。

 枝豆の作付面積・消費量ともに日本一を誇る新潟県は、新潟茶豆を味わえるイベントを7月末から9月初めまで都内各所で開いている。同県の枝豆の出荷時期は長く、6~7月は枝豆(早生)、7~8月は茶豆、8~9月は甘茶豆、9~10月は枝豆(晩生)。茶豆の外観は枝豆と同じだが、豆粒を覆う薄い種皮が薄茶色で、成熟すると茶色くなる大豆を枝豆として収穫したもので、味わいは枝豆より甘く香りが豊か。新潟県は、東京のアトレ恵比寿西館8階のビアガーデン「ヤドヴィガ」で、朝採りした産地直送の茶豆を一合枡に盛り付けて配布、有楽町の打ち水イベントでも専用冷蔵庫から取り出して配った(7月末)。

 JR東京駅のエキナカ6店では、8月1日~9月2日まで茶豆を料理として提供している。枝豆は、大豆が未熟なうちに茎ごと収穫したもので、大豆よりビタミンAや同Cが豊富で低カロリー、アルコールの代謝を促進するビタミンB1を多く含み、悪酔いや二日酔いを防止する。夏の風物詩として定着するほど、新潟県で愛される茶豆をお試しあれ。

 豆との関連はないのだが、ナムコは、猛暑で萎えた心を沸き立たせる次世代キャラクターカフェ「アニ ON STATION」を東京・秋葉原で開店した。アニメソング(アニソン)を基軸とした独自プログラムを声優のたまごたちによるスタッフがナビゲートし、作品ファン同士の交流や一体感を提供するエンターテインメント施設で、秋葉原店は7店目だが旗艦店の位置づけ。多彩なアニメ作品と協調するコラボカフェを展開し、レコード会社によるショールーム、コラボ商品の販売コーナーを設置した。

「アニ ON STATION」秋葉原の開店を祝うバンダイナムコHDの田口社長(中央)
「アニ ON STATION」秋葉原の開店を祝う
バンダイナムコHDの田口社長(中央)
 開店の式典(7月14日)には、バンダイナムコホールディングス社長の田口三昭氏が駆けつけるほどの力の入れ具合で、同氏は「海外展開も考える」と意気込んだ。豆料理はないが、合宿所のカレー(1100円)やレボリューションパフェ(900円)などのアニメ料理、アニメ音楽、アニメキャラクターによる演出は、猛暑の疲れに元気を注ぐ点で納豆や枝豆と共通する。

 残暑は年々長引いている。今年の夏は、健康増進や心の躍動に豆料理やアニソンを活用されてはいかがか。
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