商業施設新聞
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No.549

川崎と横浜の商業施設をはしご


笹倉 聖一

2016/3/22

 神奈川県で、商業施設の新設が相次いだ。2月には、川崎競馬場スタンド跡地に「マーケットスクエア川崎イースト」(東急不動産がマスターリース、所有者はよみうりランド)、3月上旬には横浜赤レンガ倉庫に隣接する「MARINE & WALK YOKOHAMA」(三菱商事都市開発)が開業。週末を利用して両施設をはしごした。

マーケットスクエア川崎イースト
マーケットスクエア川崎イースト
 マーケットスクエア川崎イースト(地上5階建て延べ3万264m²)は、3層の店舗フロアに27店が集結した。筆者の最大関心事である外食産業では、幸楽苑、アイス・デ・ライオン、すたみな太郎、はま寿司などが出店した。休日夕食時のすたみな太郎とはま寿司は、地元の買い物客が行列を作って入店できなかったため、幸楽苑に入った。

 ミソ野菜ラーメンと餃子のセット(810円)に千切りねぎのトッピング(108円)を注文した。野菜とねぎがてんこ盛りで、甘い風味のやさしい味噌味に満足。食後は、試食可能なアイス・デ・ライオンのダブルチョコ、モンブラン、ストロベリーブラウニーでしめた。館全体の印象として、地域密着型で地元の買い物客が多く、遠方から買い物に訪れるタイプの施設ではない気がした。ただし、幸楽苑店内の庶民的な暖かな雰囲気と、店員の丁寧な接客態度から、筆者在住の藤沢市からでも再度行きたくなる店だと感じた。

MARINE & WALK YOKOHAMA
MARINE & WALK YOKOHAMA
 MARINE & WALK YOKOHAMAは、港に隣接したオープンモール(25店)で、米国西海岸の街を散歩する気分で買い物を楽しめる。海を眺めながら食事ができる好立地で、外食店は前述の川崎の施設より高級な装い。ラーメンチェーンの大阪王将を運営するイートアンドは、新業態のベーカリーカフェ「&Swell」(アンドスウェル)を出店して、サーフカルチャーを演出している。天然酵母を使用したR Bakerのパンを焼きたてで用意し、中でもクロワッサンは個性的な味で逸品。BROOKLYN ROASTING COMPANYのコーヒーも印象に残る酸味で味わいがある。また、カリフォルニアのソウルフード「パイ」を豊富に揃えたPie Holicは、休日には行列店となっていた。

 川崎と横浜の港町にできた商業施設は、それぞれ地域密着の買い物仕様と、観光・気分転換仕様で趣が異なり好対照だった。庶民的な雰囲気の買い物にはマーケットスクエア川崎イースト、気分転換に海の香りを楽しむならMARINE & WALK YOKOHAMAといったところか。神奈川県内の商業開発はほかにもまだまだ続く。次はどんな商業施設と外食産業がお目見えするのか楽しみだ。
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