商業施設新聞
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No.547

105階建ての現代社屋、ソウルで17年に建設開始


嚴 在漢

2016/3/8

GBCが建設される現代自動車ビルの夜景(ソウル市三成洞)
GBCが建設される現代自動車ビルの夜景
(ソウル市三成洞)
 韓国自動車最大手の現代自動車グループ(以下、現代)は、ソウル市江南地域の旧韓国電力敷地跡に105階規模の本社ビル「グローバルビジネスセンター(GBC)」を新築する。2017年初頭に着工し、21年に完成する計画だ。

 ソウル市と現代は16年2月、GBC開発の協議を終え、都市計画変更や建築の許認可などの開発手順を経て、17年初頭から建設をスタートすると明らかにした。

 ソウル市は、GBCがソウルのランドマークとなるよう最大容積率である800%に接近する799.13%を許容。代わりに現代は、ソウル市に1兆7491億ウォン(約1749億円)に達する公共寄付金を提供することにした。寄付金は江南エリアの地下開発と蚕室運動場のリニューアル工事などに充てられる。

 GBCは敷地7万9342m²、延べ92万8887m²規模で建設する。韓国建設業界では敷地買い取り価格(10兆5500億ウォン)や建設費などを含めると、GBC造成には総額15兆ウォン(約1兆5000億円)強が投資されると予想している。


 GBCの見所は105階(高さ552m)建てという象徴的な高さにある。完成すれば、ソウル蚕室のロッテワールドタワー(123階、555m)に次ぐ韓国2番目の高層ビルとなり、現在ソウル良才洞(5000人)と首都圏一帯に散らばっているヒョナデ従業員をはじめ、総数1万3000人が入居する。

 また、GBC内のイベントホールには1800席規模の大劇場とクラシック専用ホールも入る。さらに、敷地の中央には市民が自由に利用できる「都市広場(Urban Plaza)」も設けられる。従来の大手企業の社屋が閉ざされた空間だったとすれば、GBCは開放された空間作りを目指す。

 ソウル市と現代は、GBCを単純なオフィス空間ではなく、複合文化空間・産業空間として整備する計画だ。建設が順調に進めば21年ごろ、GBCエリアは国内外の観光客や買い物客で溢れるソウルの話題の場所になると期待している。
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