商業施設新聞
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No.533

小田原を訪ねて


玄行 力

2015/11/24

 10月、本紙連載「駅激戦区 人×商業」の取材で小田原駅を訪れた。今回のコラムでは紙面に収まりきらなかった小田原駅周辺の魅力を記していく。

 自分の通っていた小学校が相模原市内にあることもあり、小田原には小学生のころ遠足で行ったことがあるほか、高校時代にも韓国の高校との人材交流で足を運んだ、比較的馴染みの場所でもある。社会人になってからは仕事でも頻繁に訪れるようになった。

 本紙では、西口は商業機能に乏しいと書いたが、商業機能以外では「箱根ベーカリー」という、クロワッサンやシナモンロールなどが人気のベーカリーを個人的な西口のおすすめスポットに推す。2年前に小田原を訪れた際、人気のクロワッサンとシナモンロール、さらにぶどうパンをイートインで昼食として食べたことがあるが、個人的にはいずれも絶品だった。小田原店を含む5店しか展開していないため、小田原に行った際はぜひ立ち寄ることをおすすめする。
 余談ではあるが、東口の「東口駅前商店街」の中にある「守谷製パン店」も、看板メニューのあんぱんを筆頭に美味しいパンを売っているベーカリーで、これもおすすめスポットに挙げたい。

耐震工事中の小田原城
耐震工事中の小田原城
 東口はやはり「小田原城」抜きには語れない。訪日外国人観光客や県内外の観光客が多数押し寄せる同駅屈指の観光スポットだが、現在は耐震工事を行っており、城には入ることができなくなっている。そのため、小田原城址公園など城の周辺は、平日とはいえ閑散としていた。自分が訪れた時は、昼休み中の地元のサラリーマン、OLや、観光客と思われる1組の外国人家族、地元の高齢者がまばらにいる程度だった。城址公園のマスコットであった象のウメ子は残念ながら2009年に死んでおり、公園で飼育されているニホンザル数匹が檻のフェンスをガタガタ揺らす音だけがただ虚しく響いていた。

 しかし、16年4月下旬には耐震工事も完了するので、再び訪日外国人を中心に観光客が押し寄せるだろう。自分は耐震工事が行われる前に入城したことがあるが、天守閣の外から見える景色は壮観なので、小田原観光の際は必ずといってもいいほど訪れてほしいスポットだ。

御幸の浜は想像以上に青かった。奥には真鶴半島を望む
御幸の浜は想像以上に青かった。
奥には真鶴半島を望む
 小田原に行ったことは何度かあるが、小田原城以南は行ったことがないので、あえて向かうことにした。城から南にまっすぐ下ると、国道1号線、西湘バイパスが見え、それを渡ると「御幸の浜」にたどり着く。海が綺麗な熱海に近い場所にあることもあり、綺麗な海だとは思っていたが想像以上に青く綺麗な海だった。小田原漁港の魚介類をウリにする飲食店が駅周辺に多いのも納得だ。夏は海水浴もできるので、県内屈指の海水浴スポットである江ノ島や茅ヶ崎が混雑していたら、小田原駅を降りて御幸の浜に向かうのもありだと思う。

 なお、湘南地区ほど海の街として推していないからかどうかはわからないが、海に向かう途中にサーフショップなどいわゆる「海の店」が皆無に近かったことを執筆していて思い出した。そのほか、「小田原競輪場」もあるので競輪が好きな人は試合を観戦しにいくのもありかもしれない。また、東口の繁華街の中に「小田原お堀端 万葉の湯」という温浴施設もあるので、気軽に温泉も楽しめるだろう。
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