建設中のKITTE博多。
すでにロゴを取り付けている(8月24日撮影)
2016年春、博多駅前に新たなランドマークが誕生する。複合商業ビル「KITTE博多」だ。日本郵便が博多郵便局跡地を再開発しているもので、九州1号店となる「博多マルイ」が出店する。また、福岡大学が医療施設を開設するほか、結婚式場などの出店が決まっている。
「KITTE博多」は、福岡市博多区博多駅前中央街1-1他の敷地面積約5000m²に建設する。地下3階地上11階建て延べ約6万5800m²の大型ビルだ。
核店舗は「博多マルイ」。地下1階から地上7階の8フロアに出店することが決まっており、地域に密着した店舗にするために、「店づくり」「ものづくり」を考えたいとして、現在、地元消費者を交えた企画会議などを開催している。
8階には、福岡大学が「(仮称)福岡大学博多駅メディカルセンター」を開設する。女性を総合的に診療する「女性医療センター」を目玉に、東アジアの玄関口として、将来に向けたインバウンド医療観光を推進する。国際的な検診・予防医学のほか、同大学スポーツ科学部を含めた運動療法や栄養指導など、現代のニーズに即したさまざまな医療・健康・サービスを提供する。
さらに11階には、オールフォーワンが結婚式場「ハカタギ グランヒューリ」を出店する。最大210人を収容する大バンケットを含む3つのバンケットとチャペルを備える。
9、10階については現在調整中だが、発表分だけでも商業、医療、婚礼といった幅広い施設が集まっており、これぞ『複合施設』といえる。開業後はあらゆる層を集めるだろう。
日本郵便のつくる商業施設「KITTE」は、“切手”を貼ると郵便として大切な人に想いが届くのと同じように、商品やサービスにも、同じような想いを込める気持を表したとしている。
KITTEの1号店は、13年3月に東京駅に直結したJPタワー内にオープンし、今ではすっかり観光スポットだ。16年春に博多にオープン後、同年6月には名古屋市にオープンを予定している。
ただ、博多に限っていえば、KITTEという名称は、現時点ではほとんど浸透していない。ようやく「マルイ」がやってくると捉えている人が多いようだ。しかし、マルイ単体だけでは集客が難しい層もKITTE全体では集客できるはず。KITTE全体として駅前の賑わいに大きな効果が期待できる。
日本郵便は複合施設として、どのようにプロモーションしていくのか、注目したい。