商業施設新聞
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No.516

軽井沢を変えたアウトレットモール


永松 茂和

2015/7/28

 連休を利用して久方ぶりに軽井沢に行ってきた。混雑していることを予想し、新幹線を利用したが、ドアツードアでわずか2時間足らずだった。もはや旅行という感覚はない。

自然豊かな軽井沢プリンスショッピングプラザ
自然豊かな軽井沢プリンスショッピングプラザ
 軽井沢といえば高級別荘が立ち並ぶ避暑地であり、少し古い世代にとっては格式が高い場所という認識があった。それを変えたのが軽井沢駅前にできた大型SC、軽井沢プリンスアウトレットモールだ。駅前に広がる国内最大規模のアウトレットモールであり、自然を活かしたつくりのため、真剣に買い物をすれば1日では回りきれないほどだ。その施設が前年に拡張してから今回初めて訪れたが、総店舗数が50店程度増え240店規模に拡大したため、買い物をするのも一苦労だ。

 行った日は日本全国が35度以上の猛暑に見舞われ、軽井沢も厳しい暑さであった。タクシーの運転手に聞くと、通常軽井沢では夏でもエアコンは使用せず、窓を開けて寝れば朝方には寒くなるということで、アウトレット周辺だけが開発により5度程度気温が高いのではないかという話である。そういえば途中に寄ったそば屋では店内にエアコンがなかった。窓を開けて扇風機を作動させているだけで、客が汗だくになりながら食べていた。

 アウトレットに話を戻せば、連休であることもあり、家族連れを中心に大混雑となっている。ただ、この施設の場合、敷地が広大で駅前施設とはいえ内部には芝生広場や池など自然が豊かなため、たとえ買い物をしなくても楽しめるつくりとなっている。また、ショッピング施設には珍しく、犬をつれて歩く光景があちこちで見られ、同伴で食べられるレストランもあるなど、犬も家族の一員であるとの認識で家族全員が楽しめ、さまざまな企業努力が感じられる施設である。

レトロ感のある軽井沢銀座
レトロ感のある軽井沢銀座
 駅反対側には旧軽井沢がある。久しく行っていなかったためレンタサイクルで行ってみた。軽井沢銀座は以前に記憶していたよりも混雑はないものの、思った以上に活気があり、店舗も多数並んでいる。聞くところでは新幹線の開通、延伸で活気を取り戻したという。歩いている人に年配の人が目立ったのは気のせいだろうか。唯一気になったのはトイレの少なさだ。生まれた初めて有料トイレを利用してしまったほどだ。

 軽井沢に久しぶりに行ってみて、従来よりも敷居が低くなり、より家族揃って楽しめるリゾート地になっていることを実感した。
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