PARADISE GROUPは、全世界で167店を展開するシンガポール最大規模の飲食企業である。これまで日本には直営店がなかったが、11月に京都で日本1号店をオープン。今後、2035年に日本国内で20店体制の構築を目指している。1号店のこだわりや今後の展開などについて、同グループのCOOであるエドラン・チュア氏に話を聞いた。
―― グループの概要について。
チュア 当社グループはシンガポール最大の飲食企業で、中華料理に関する複数ブランドを全世界22都市で展開している。グループ全体の店舗数は167店で、約3年前にはアメリカにも進出した。当グループの中で、グローバルに成功している飲食ブランドは「Paradise Dynasty」で、全世界に55店を出店している。11月にオープンした日本1号店もメニューが豊富で、グローバル展開してきた経験から日本で受け入れられるだろうと思い、Paradise Dynastyでの出店を決めた。
―― Paradise Dynastyブランドの特徴を教えてください。
チュア メニューが豊富で、お子様から年配のお客様まで幅広い層を取り込める。客単価はドリンクなしで3000円程度を想定している。
―― なぜ日本1号店が京都だったのですか。
11月にオープンした「Paradise Dynasty京都四条店」
チュア 京都は日本人にとって、最も情がこもったすばらしい街であり、京都で成功すれば、他地域へ進出しやすく、日本での展開にも自信がつくと思ったからだ。11月にオープンした「Paradise Dynasty京都四条店」では、京都らしい和風の内装で落ち着いた雰囲気を演出し、日本のお客様にも利用しやすいように工夫を凝らしている。
―― 直営にもこだわったそうですね。
チュア Paradise Dynastyの味をしっかりお伝えしたいと思い、直営を選んだ。京都四条店では、点心料理担当の責任者にParadise Dynastyブランド全体の副料理長、炒め料理などの料理長にシンガポールの複数の店舗で料理長経験のある人物が来日しており、品質の高い料理を提供できる。
―― 日本での今後の展開については。
チュア 25年から3年間は1年1店ペースで新規出店していく方針だ。その後は出店ペースを拡大し、35年には20店体制の構築を目指す。
26年はヒューリック(株)が大阪市の心斎橋エリアで開発を進めている複合ビル「(仮称)心斎橋プロジェクト」にParadise Dynastyブランドで新店をオープンする。開業は26年7月を予定している。
今後はParadise Dynastyブランドを軸に、人口の多いエリアへ出店していく。また、当社グループの店舗のうち、95%が商業施設内に入っているので、日本でも商業施設が立地の軸になっていくと思う。
―― PARADISE GROUP全体については。
チュア 全世界で年間25店の出店を計画しており、このペースを維持し、29年には全世界で300店体制になることを目指す。売り上げは、現在約450億円(1ドル150円換算)の規模なので、これを30年までに2200億円(同)まで拡大したいと考えている。
日本の市場は、昔から進出したいと思っていた地域であると同時に、中華料理の穴場というか、まだまだ開拓の余地があると思っている。京都での1号店の出店をきっかけに、当社グループの重点地域として、今後も開発に注力していく方針だ。
(聞き手・北田啓貴記者)
商業施設新聞2627号(2025年12月23日)(8面)