社会人になって気にするようになったことのひとつは、にんにく料理による口臭だ。友人相手なら許容範囲かもしれないが、取材相手や営業先など社外の人と対面でやり取りがある場合、気遣ってしまう。対策としては、歯磨きやブレスケア関連の商品を利用するなど日々のルーティンとしてできるものがあるし、そもそも仕事の前日は食べないという意識も出てきた。
大阪市内にオープンした「鉄板焼肉ホルモン まきの」
そう思う中で9月18日、大阪市・梅田エリアにある「大阪駅前第3ビル」の地下2階に「鉄板焼肉 ホルモン まきの」がオープンした。兵庫県姫路市を拠点に、関西で肉バルやイタリアンなど計10店の飲食を展開する(株)アルバータダイニングの新業態店である。
メニューは酒が進むことを意識した約50種類をラインアップ。コラーゲンたっぷりの「とろ豚足」や大きな羽根をまとった「羽根付き焼き豚足」などに加え、ホルモンや赤身肉を盛り合わせた「鉄板スタミナ焼き」を看板メニューとして展開。その中でも、異彩を放っているのが、「溺れニンニクのタッカルビ」である。にんにくを20粒使ったメニューで、暑くて夏バテしている際に食欲をそそる料理となっている。ただ、鉄板焼肉 ホルモン まきののメーンターゲットは20~40代のオフィスワーカーで、大阪駅前第3ビルの上層階含め近隣には多数のオフィスが立地している。そこで、この店舗では翌日まで残るであろうニンニクのにおいで仕事に支障が出ることのお詫びとして、金曜日・土曜日は通常価格の990円で、日曜日から木曜日までは半額以下の490円(数量限定)で提供。社会人が敬遠しがちなニンニク料理を注文してもらえるように、工夫を凝らしている。アルバータダイニングは今後も、大阪府内で鉄板焼肉 ホルモン まきのの複数店展開を計画しており、こうしたにんにく料理のサービスは他の地域でも受けられるのかもしれない。
ただ、こうしたサービスで配慮する前に、筆者としてはニンニクを食べて人に会っても気にならないことが当たり前の社会になってほしいと思ってしまう。
「にんにくを食べてきたんですね。」「はい。料理がおいしくて、この暑さも乗り越えられそうです。」
こんなやりとりを、気遣いなくできるようにならないだろうか。