商業施設新聞
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No.489

“4DX”を体験してきた


玄行 力

2015/1/13

 決して詳しい方ではないが映画を鑑賞するのが趣味の1つだ。今年は地元の映画館で「トリック 劇場版 ラストステージ」「プレーンズ2/ファイアー&レスキュー」などを鑑賞した。最近では映画館に行くと3Dがすっかり浸透したと感じるが、その3Dを超える映画上映システム「4DX」なるものが台頭し始めている。

ユナイテッド・シネマ豊洲の4DX
ユナイテッド・シネマ豊洲の4DX
 その4DXを体験する機会が舞い込んできた。昨年12月に4DXの導入を開始したユナイテッド・シネマ豊洲でマスコミ向けの体験会を開催するとのことで、参加させていただいたのだ。映画のシーンに連動して風が吹いたり、雨が降ったり、座席が振動したりなどと、想像以上に映画の世界に引き込まれた。さらに、他の4DXの機能にはない「雪」と「嵐」の機能も体験したが、嵐に関してはまさに縮小版の嵐を身体に受けた感じだった。「バイオハザード」「トランスフォーマー」などのアクション映画や、「ポケモン」「プリキュア」といったアクションアニメ映画などに4DXはマッチするのではと思う。

 映画関係者によると、近年は地デジ化により自宅でも4Kを筆頭に高精細なデジタル映像を鑑賞できるようになり、映画館に足を運ぶ客は、4DXやIMAXシアターなど、自宅では体験できない機能を求めて来館するケースが増えているという。目新しいこともあり、4DXを導入した映画館の来場者は増加することが見込まれる。

 今後オープンする予定の映画館でも、4DXの導入が加速する方向にある。2014年4月に「アメイジング・スパイダーマン2」の上映開始と同時にシネマサンシャイン平和島に4DXを導入した佐々木興業では、池袋に新たなシネコン「(仮称)東池袋1丁目新CINEMAコンプレックスプロジェクト」のオープンを計画している。この計画では、地下1階地上15階建ての建物を建設し、地下1階、地上1~3階に商業施設、4~15階に12スクリーン・約2600席のシネコンを導入する。

 中でも最上階には、高さ18m、幅26mの国内最大級の巨大スクリーンで、約600人が鑑賞できる次世代IMAXによるシアターを設置する。4DXももちろん導入され、さらに映画の新たなリスニング体験をもたらすシネマ音響システム「ドルビーアトモス」、最新鋭のスピーカーシステム「ヴィヴ・オーディオ」など最新鋭の鑑賞設備も導入する予定だ。

 4DXは今後の最新映画館のスタンダードとなり得るポテンシャルを秘めている。小生は4DXでなくても映画館に足を運ぶが、新しい体験をしたい人にはおすすめだ。
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