韓国ソウルのランドマークとして建設中のロッテワールドタワー。臨時オープン2日後の10月17日、外国記者向け取材として低層部のロッテワールドモールに行ってきた。
このタワーは123層で構成され、2年後の2016年末完成を目指す。タワー内にあるロッテワールドモールは超高層タワー部門を除いた単独で、延べ面積42万8934m²という規模を誇る。ロッテワールドモールには百貨店名品館のエビニュエルとロッテマート、ハイマート(家電量販店)、ロッテシネマやロッテ免税店、アクアリウムなどが開業した。
ロッテワールドタワーの開発プロジェクトは1994年、ロッテグループがソウル市に建設基本計画書を提出してからスタートし、今回、低層部だけが臨時開店する運びとなった。
しかし、ロッテワールドモールが都心に開業することに伴って、交通渋滞が懸念されている。また、事前にインターネットやモバイルシステムなどを通じて予約しなければ、駐車ができないという不便さも問題となっている。
さらに、ショッピングモールでは購買額に関係なく、1時間当たり6000ウォン(約631円)の駐車料金を支払わなければならない。ソウル市とロッテ側が周辺の交通問題を緩和するための苦肉の策だ。
ソウル市は臨時開店を許可しつつも、交通と安全分野に条件をつけた。安全関連の事故が発生したり、交通関連の対策が足りない場合、使用承認を取り消せる上、超高層タワーの工事を中止できる内容を盛り込んだ。
これを解決するためにロッテ側は、5000億ウォン(約526億円)を上回る事業費を投資し、周辺エリアの道路など交通インフラを拡充しており、駐車予約制度を実施した。
ロッテワールドタワーのショッピングモールは、業界最大、最高という銘打ちながら臨時開業した。建設開始から様々な困難を乗り越えてきたロッテグループ。今後、韓国のランドマークにふさわしい商業施設になれるか否かは、周辺の交通問題を段階的かつ順調に解決できるかにかかっているといえよう。