商業施設新聞
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No.477

池袋東口にコミュニティ型商業施設「WACCA」が開業


登坂 嘉和

2014/10/14

 東京・池袋駅東口近くにコミュニティ型の複合商業施設「WACCA」が9月19日にオープンした。全国の食をつなぐキッチンスタジオ「Lupe(ルーペ)」など27の物販・飲食店などが出店し、もう一つの核となるESCRITのウエディング施設やレストランも導入された。東側には公園を挟んで再開発事業が計画される豊島区役所や豊島区公会堂があり、新たな街づくりが期待される玄関口に位置している。

 周辺には東池袋の顔となるサンシャインシティへ通じるサンシャイン60通りに、三井不動産が手がけた「池袋スクエア」が2012年12月に開業し、最新トレンドファッション「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」やラウンドワンが出店。さらに14年2月にはユニクロのグローバル旗艦店が入居する「池袋グローブ」がオープンするなど日々、街が進化するエリアでもある。

 そして第3弾となるのがWACCAである。これを開発・運営するのは同地で駐車場を経営する栄真(株)(東京都文京区関口)で、同社は1937年(昭和12年)に映画館「日勝館」を創業し、その後の映画ブームの衰退で閉館して駐車場経営に事業転換した。

 今回の建て替えは、コミュニティをキーワードに人と人がつながり、その輪が広がる中で新しい需要と消費が創出される商業施設を目指すものだ。その役割の中心を担う施設が5階の飲食フロア中央にあるキッチンスタジオ「Lupe」である。天眼鏡ルーペで全国の津々浦々を見つめ、各自治体や企業と連携して、ご当地の食材や名産品、料理などを紹介するイベントを年間を通して開催する。プロデュースは福島県郡山市の出身で、被災地復興にも取り組む(株)ヨンナナプランニング(東京都渋谷区)の鈴木賢治代表が担当する。

 10月6日~12日は佐賀県の「武雄市ウィーク」を開催、レモングラスや猪肉加工品などを紹介した。10月24日には世界中のスパークリングワインを紹介する「東京カレンダーBAR×TOKYO泡fes」、11月3日は日本野菜ソムリエ協会が制定した調味料の日にちなんで127の調味料から優秀賞を選ぶ「調味料選手権2014」、さらに11月25日には極上の岩手「食材」を見て・知って・味わえる「“じっくり、岩手食”by食生活」などのイベントが予定されている。

 WACCAにはミニギャラリーやイベントスペースも設けられている。立教大学の学生らによる写真展やヤマハミュージックアベニュー池袋によるミニコンサートなども開催され、老若男女が楽しめる複合施設である。

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