24年のリニューアルを探る、東西の大型施設で推進
推し活、シネコン導入も
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本紙は2024年にリニューアルオープンした主な商業施設の動向をまとめた。新規施設の開発が抑制される中、「イオンレイクタウン」などで増床リニューアルを実施するなど改装は活況だ。さらにただの店舗入れ替えではなく、「河原町オーパ」が推し活ゾーンの導入、「マークイズみなとみらい」ではシネコンの後入れなど、様々な趣向を凝らした改装を実施している。25年は百貨店跡の改装も控え、デベロッパー各社が打ち出す取り組みに注目が集まる。
■東は増床リニューアルや業態転換など
「今の建築工事費は、1号店を出した時の3倍にあたる」(大手デベロッパー幹部)という言葉が示すとおり、新規施設の開発は難しい状況だ。施設の増加が進んで優良立地が減っていることもあり、新規開発の難易度は増している。イオンモールの25年2月期における国内新規出店がゼロに終わるという見通しは、象徴的な出来事と言える。一方、既存施設の改装は活況だ。24年も各地でオープンし、イオンモールの旗艦店「イオンモール幕張新都心」や、阪急阪神グループのショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」など各地域を代表する施設も含まれている。
ただ改装内容は東日本と西日本で特徴が異なるようで、東日本は増床リニューアルやGMSなどの業態転換があった。増床リニューアルでは、アトレ亀戸が隣接地にあった商業ビルを建て替えて増床棟としてオープンした。アトレの中でも地域住民の利用者が多い施設であるが、目の前には都バス最大規模の本数を誇るバスロータリーがあり、バス利用者もさっと使えるような店舗を揃えたため商圏の広がりも期待できる。
(以下、本紙2024年12月17日号1面)
関東/中部
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北海道/東北
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近畿/中国
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九州/四国
アミュプラザくまもと 24年度上期、売上高は約145億円、雑貨の販売が好調に
街づくり/都市開発
東京ジャイアンツタウン、27年にグランドオープン、水族館併設の新球場も
小売業界動向
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ロジスティックス
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店舗・施設関連
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ホテル&サービス
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外食産業動向
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デベロッパーに聞く 次世代の商業・街づくり No.457
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開店フラッシュ
神戸北野ノスタ
インタビュー
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ズームアップ!注目企業インタビュー
DAIWA CYCLE(株) 代表取締役社長 涌本宜央氏