プロロジス(日本本社=東京都千代田区丸の内2-7-3、Tel.03-6860-9090)は、東京都足立区に建設していた都市型物流施設「プロロジスアーバン東京足立2」を完成し、竣工式を実施した。同社としては東京品川1、東京足立1に続く3棟目の都市型物流施設となる。
同施設は、東京都足立区入谷9-10-10の敷地2125.19m²にS造り3階建て延べ床面積3125.19m²で建設。監理・監修はフクダ・アンド・パートナーズ、設計・施工は巴コーポレーションが担当した。
2010年11月に完成した東京足立1と同じ足立区入谷で同時並行的に計画を進めた。プロロジスアーバンシリーズでは、東京足立1に次ぐ2棟目の新築案件で、東京足立1では設置しなかった4tトラックが2階へ直接アクセスできるスロープを設置した。
2、3階は面積がそれぞれ約530坪で、流通加工業務の最適化をコンセプトとしており、大型機材や重量物の稼働が可能。2階は4m、3階は3mの天井高を確保している。それぞれに事務所機能を導入できるスペースを確保しており、貨物用エレベーターも2基備えている。2、3階はすでに外資系企業の入居が決定している。
1階は面積が約500坪で、車庫・荷捌きスペースが約200坪、倉庫が約300坪。都市型配送拠点としての機能に特化し、駐車機能を備えた倉庫である。低床倉庫で10t車が直接乗り入れ、出庫できるワンウェイの通過動線によって、安全かつ高効率なオペレーションが可能。配送車15台分の駐車場には泡消火設備を装備。事務所も併設しており、EC配送拠点に必要な物流業務を1つの拠点で完結可能としている。1階は入居企業が決定しておらず、募集中だが、複数の引き合いがすでに来ているという。
プロロジスは従来大型物流施設の「プロロジスパーク」シリーズを展開してきたが、20年に都市部に立地するプロロジスアーバンシリーズの展開を開始した。同シリーズは、ネットスーパーなどのダークストア、マイクロフルフィルメントセンター、ECの即日配送拠点、家電・家具などの商事剤の地域配送のためのデポセンター、高付加価値商品の修繕・査定拠点などのニーズがある。
東京都墨田区では、既存施設を改修するプロロジスアーバン東京押上1を22年夏に開所予定。さらに、2月には東京都大田区ではプロロジスアーバン東京太田1を着工しており、23年2月竣工を予定している。
今後のプロロジスアーバンシリーズの展開について、同社代表取締役会長兼CEOの山田御酒氏は「関西圏など他地域でもチャンスがあればやりたいとは思うが、まずはすでにマーケティングが終了している東京23区から開発を進めたい。思ったよりもニーズはあるが、いままでのいわゆる物流とは違った使い方をするので、こういったニーズが他地域でもあるのかマーケティングをする必要がある」と語り、まずは東京23区内の案件から開発を進めていく方針であることを明らかにした。