商業施設新聞
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第284回

(株)ゴーゴーカレーグループ 代表取締役 宮森宏和氏


「お客様の元気のため」がモットー
フードトランスフォーメーション提唱

2021/6/15

(株)ゴーゴーカレーグループ 代表取締役 宮森宏和氏
 「すべてはお客様の元気のため」を掲げる「ゴーゴーカレー」は、「金沢カレー」ブームの火付け役としても知られる。新型コロナウイルスの影響で営業時間短縮など外食業界は厳しい環境下にあるが、同社では「元気のため」のアクションを起こしている。足元の状況や今後の展開などを、(株)ゴーゴーカレーグループ代表取締役の宮森宏和氏に聞いた。

―― コロナ禍での状況はどうですか。
 宮森 来店客数は落ちているが、テイクアウトやデリバリーは伸びている。通販で業務用カレーなどが好調だ。ただ、オープンできなかった店舗もあり、売り上げは落ちており、前年の7割程度になっている。
 首都圏が最も影響を受けており、閉店した店舗もある。都心部の固定費が高い立地は赤字となってしまうが、地方の店舗はちょっとした工夫で黒字化も可能だ。
 外食産業でカレー業態は健闘している方ではないか。コロナ禍がいつ収束するか見えないが、抜本的に何かを変えなくてはいけない危機感と、大手チェーンも含めて業界がゲームチェンジする気運が生まれており、これは新たなチャンスが来ているとも感じる。

―― 改めてゴーゴーカレーの魅力や特徴は。
 宮森 いわゆる「金沢カレー」であり、他にないオンリーワン。ルーは濃厚でドロッとし、付け合わせとしてキャベツの千切りが載って、ステンレスの皿に盛られている。これをフォークまたは先割れスプーンで食べるのがスタイルで、癖になる味。リピーターが多く、来店動機が明確なのも特徴的。ある商業ビルではその施設が目的ではなく、8階にある当店に来る。そのほかに業態として、本格インドカレーレストラン「ホットハウス」や、「ターバンカレー」も展開している。

―― 1号店が開業したのは。
 宮森 2004年5月5日で、現在国内は76店、海外はアメリカとブラジルに11店ある。また、直営店に対して加盟店が倍となっている。

―― 立地は。
ゴーゴーカレー和歌山紀ノ川スタジアム
 宮森 当初は路面が多かったが、今はショッピングセンターが増えており、4月には千葉駅ビル「ペリエ千葉」のフードコートに出店した。また、3月には「ゴーゴーカレー和歌山紀ノ川スタジアム」をオープンし、和歌山県に初出店した。

―― 中期的な店舗数は。
 宮森 先が読めないので、目の前のお客様を元気にしたいと考える。また、毎年客数の昨対を超えていくようにしたいし、店舗数ありきではない。溢れて入りきらない時に、店舗を増やすくらいの考えだ。お店を出すことがゴールではない。「すべてはお客様の元気のため」をモットーとする。

―― 新業態などはありますか。
 宮森 名古屋の(株)55styleが展開するつけ麺チェーン「フジヤマ55」と、台湾まぜそばとのコラボ店を出店している。お客様は両方のメニューが食べられるし、従前ゴーゴーカレーだった店舗を改装したもので、キッチンを1つにでき、固定費を削減できる。家賃はそのままで、売り上げが1.5倍になれば、利益は2倍が見込める。現在3店を展開しており、タイミングといい環境が揃えば出店したい。

―― 反応は。
 宮森 これまでゴーゴーカレーは男性客が中心だったが、ラーメンという商材は幅広く、カップルや家族連れが増えた。

―― こうしたコラボは増えていきますか。
 宮森 昨年8月、期間限定で、SFPホールディングス(株)の「磯丸水産」と行ったり、金沢カレーとバターチキンカレーといったカレー同士の新しい取り組みもある。これは店内で2種類のカレーを提供するものだ。

―― 中長期的な取り組みについて。
 宮森 「カレーは日本の国民食」という店名でカレー店を集積した店舗を計画している。商業施設などにはラーメンストリートがあるが、カレーはなかった。

―― コロナ収束を見越した取り組みは。
 宮森 我々は「フードトランスフォーメーション」を提唱している。ラーメン、カレーも単一業態だけではなく、様々な業態とシェアリングできる。
 他社とのコラボや、プロデュース店舗ということで、我々のノウハウをデベロッパーや居酒屋、寿司店などに提供している。居酒屋店はランチ時のオペレーション方法を知らないことが多い。当社はオペレーションはもちろん、ハラルメニューに至るまでのノウハウを有している。これらをシェアしたいと考える。コロナ禍で外食産業を取り巻く環境は厳しいが、今は支えあって、乗り越えていくことが重要だ。

―― 最後に一言。
 宮森 東京一極集中となって久しいが、地方には良いものが揃っている。それを1社でなく、他社と共同でシェアすることでリスクも低減できる。良いものを持っているが、資金がないなど一歩を踏み出せない企業もいる。そこも出資しあうことで、地方の良いものを発信したいと考える。


(聞き手・特別編集委員 松本顕介)
※商業施設新聞2397号(2021年6月1日)(8面)
 経営者の目線 外食インタビュー

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