商業施設新聞
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第278回

(株)くれおーる 代表取締役 加西幸裕氏


たこ焼き軸に多数の業態展開
26年までにFC100店体制目標

2021/4/27

(株)くれおーる 代表取締役 加西幸裕氏
 (株)くれおーるは、大阪市の道頓堀エリアに大型店を構え、大阪名物のたこ焼きやお好み焼きなどを提供する飲食チェーンである。近年はたこ焼き業態以外の開発にも注力し、ブランド数を拡大している。さらに2020年からはFC事業も開始し、26年までに100店体制の構築を目指している。今後の展開について同社代表取締役の加西幸裕氏に話を聞いた。

―― 展開している業態について。
 加西 当社はたこ焼きやお好み焼きなどを提供する「くれおーる」をメーンに、大阪を中心に東京などで約10店を運営している。約4年前からはイートインでも楽しんでもらえるような業態開発に取り組み、平均温湿度0℃で保存し、美味しくなるように熟成したステーキを提供する「0℃熟成ステーキ」、たこを使用した料理を提供する「たこ酒場」などを展開している。現在は屋台業態の「豚串 幸」や「串焼き 幸」、独立志向のある社員向けに店舗面積が3~4坪で開業できる立ち飲み業態の「大衆酒場 集」のように、小規模店舗のブランド開発にも注力している。
 そのほかにも、20年6月には、大阪市の梅田エリアにある台湾バルの「ジャテ 永福茶堂(現永福酒●、●は口へんに巴)LINKS UMEDA店」の経営を引き継ぎ、運営している。

―― 2月には新業態店をオープンしました。
2月にオープンした新業態店「NENE CHICKEN道頓堀店」
2月にオープンした新業態店
「NENE CHICKEN道頓堀店」
 加西 コロナ禍の影響で、道頓堀エリアに観光客がいなくなり、企業として経営改善を図らなければならない状況になった。そこで、近年の韓国ブームを生かし、集客を図ろうと考え、20年9月に大阪市の鶴橋エリアで行列ができるほど人気の「NENE CHICKEN」のFC権を取得し、2月に「くれおーる道頓堀店」の2階に1号店をオープンした。ここ2カ月は、当初の想定どおり若者の集客に成功し賑わっているだけではなく、たこ焼きやお好み焼きを提供する1階フロアにもその賑わいが波及しており、相乗効果が生まれている。

―― たこ焼きは夕食として利用されにくいという課題があります。
 加西 お客様に夕食の選択肢としてたこ焼きを選んでもらうのは、なかなか難しいことだ。どうしても、2~3軒目での利用となってしまう。そこで当社では、飲料メーカーの(株)日本サンガリアベバレッジカンパニーとコラボレーションした、ミックスジュースのチューハイや、みかんの実が入った食べるソフトドリンクシリーズなどドリンクメニューの開発に力を入れており、たこ焼きだけではなくドリンクとセットで楽しめる環境づくりに取り組んでいる。これによって客単価の向上を図り、19時~21時のいわゆる飲食店のゴールデンタイムに1軒目の店舗として来店してもらえるように努めている。

―― 出店立地は。
 加西 コロナ禍の影響で、当面はインバウンドも含めた観光客が帰ってこない。今後は地域住民を取り込むため、売り上げを伸ばした「くれおーる新京橋店」のような、近隣に住宅があり、地元密着が可能な立地での出店に注力していく。店舗フォーマットしては、単独店の場合は視認性が高く、テイクアウトスペースとイートインスペースが併設できる店舗、商業施設内に出店する場合はフードコートが適正な立地場所となる。
 出店エリアは「くれおーる」の場合、東京などの首都圏よりも、たこ焼きがよく売れるというデータがある北海道や東北エリアでの出店に注力していく。

―― くれおーるのFC展開を始めました。
 加西 20年8月に沖縄県でFC1号店をオープンした。出店に関する問い合わせも増えているので、FC店の事業も拡大し、店舗数は21年内に6店、26年までに100店体制の構築を目指している。

―― 商業施設への展開は。
 加西 たこ焼き業態に近い店舗の居抜きであれば、初期投資を抑えて出店できるので、機会があれば取り組みたい。7月にはたこ焼き店の居抜きで、千葉県幕張市にある「イオンモール幕張新都心」に新店をオープンする。また、酒が楽しめる飲食店が集積したエリアなら「たこ酒場」で対応していく。

―― 今後の展開は。
 加西 コロナ禍でダメージを受けた既存店の売り上げの回復を最優先に取り組む。そのうえで、直営で年1~2店を出店しながら、FC店も積極的に進めていく。業態としては、「くれおーる」がメーンであるが、台湾バルの「永福酒●、●は口へんに巴」も出店余地があると思うので、店舗数を拡大したい。


(聞き手・北田啓貴記者)
※商業施設新聞2391号(2021年4月13日)(8面)
 経営者の目線 外食インタビュー

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