商業施設新聞
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No.759

韓国ロッテオンの船出は順調


嚴 在漢

2020/6/9

 2019年10~12月期に1兆ウォン(約869億円)を上回る巨額の純損失を計上し、大規模なリストラに踏み切った韓国のロッテショッピング。こうした取り組みが功を奏したのか、復活の兆しが見えつつある。

 20年1~3月期は新型コロナウイルス感染症拡大の長期化にもかかわらず、比較的健闘する実績を上げた。百貨店や大型ディスカウント店、スーパーマーケット、Eコマースなど流通系列会社をまとめたEC事業「統合ロッテショッピング(ロッテオン)」の初めての四半期業績は、オフライン売り場の低迷を挽回したという評価だ。特に、ホームショッピングは売上高と営業利益で2桁成長を遂げるほか、海外における大型ディスカウント店とスーパーマーケットの営業成績も改善した。

 このほど、同社は20年1~3月期の売上高4兆767億ウォン(3545億円)、営業利益521億ウォン(約45億円)を計上したと発表した。同期は、新型コロナの影響で百貨店と映画館(ロッテシネマ)の不振により、全体的に業績が悪化すると予想していた。だが、大型ディスカウント店とホームショッピングなどが好調に推移し、昨年末の最悪の数字は避けられたようだ。特に、19年10~12月対比では赤字を大幅に減らした。

「ロッテオン」のイメージ
「ロッテオン」のイメージ
 同社は、19年10~12月に売上高4兆3140億ウォン、営業利益436億ウォンを計上したが、純損失は1兆29億ウォンにも達した。そうした損失を受けて同社は、全体のオフライン売り場700店のうち、200店の閉鎖を決めている。

 20年1~3月実績は、前年同期に比べて減収減益となった。業種別では百貨店の売上高は前年同期比21.5%減の6063億ウォン、営業利益は同82.1%減の285億ウォンとなった。海外で展開している百貨店も新型コロナによる休店や中国瀋陽(遼寧省)店の撤退(20年4月に営業終了)などの影響で、売上高が大きく減少した。

 他方、大型ディスカウント店の売上高は同0.6%増の1.6兆ウォン、営業利益は同12.5%増の218億ウォンだった。海外は同1.5%増で、ベトナムやインドネシアの売上高が持続的に増え、営業利益は同14.2%増加した。ロッテショッピングは今後、韓国国内における大型ディスカウント店の構造調整を通じた収益性の改善に取り組み、オンラインの物流革新で競争力を強めていく計画だ。

 また、スーパーマーケットの場合、近距離でのショッピング・チャネルを好む傾向があることから、売上高は同3.6%増の4913億ウォン、営業赤字は63億ウォンで前年同期比100億ウォン程度赤字幅が改善された。

 さらに、ホームショッピングは売上高、営業利益ともに増収増益を達成した。ヘルスケアや感染予防の商品、プレミアム商品の強化などで持続的な売り上げ増加を記録した。

 一方、映画館を手がけるロッテシネマは、売上高1025億ウォン、営業赤字344億ウォンとなった。国内映画館の一部休館や観客数の減少、新作公開の延期などで売上高は同49%も減少した。

 ロッテショッピングの統合は、20年1~3月期の実績から分かるように順調に推移していると言えよう。今後もオンライン・プラットフォームである「ロッテオン」を活用し、Eコマースの営業戦略を持続的に強めて、新型コロナウイルスという未曾有の危機に対処していく計画だ。
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