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第43回

プレス工業 宇都宮工場、トラックフレームの基幹工場、独自技術の新規設備を導入


2026/10/27

 プレス工業㈱(川崎市川崎区塩浜1-1-1、Tel.044-266-2581)は、自動車関連事業、建設機械関連事業などを手がけており、自動車関連事業では、主にトラックの骨格として車両の重量物を支えるフレームや自動車の走行装置の中の車軸であるアクスルなどを製造。これらの製品は日本とタイでは50%超の高いシェアを獲得している。

組立工場の外観(奥の白い部分が増築したI棟)
組立工場の外観(奥の白い部分が増築したI棟)
 関東地方には宇都宮工場(栃木県下野市下坪山1704)、本社・川崎工場、埼玉工場、藤沢工場を有しており、宇都宮工場では大型トラックのフレーム・アクスルのプレス加工を行い、プレス部品として他工場に供給している。

 宇都宮工場は1976年10月に稼働しており、稼働50年を迎えた。土地面積は15万8000m²、建物面積は2万8000m²。10月1日現在の従業員数は約149人となっている。敷地内にはプレス工場、塗装工場、組立工場の3工場が所在。プレス工場では、建屋を増築したI棟が2025年3月に竣工。独自技術を織り込んだロール成型機を新たに導入し、8月から量産を開始している。加えてショットブラスト設備も導入した。

 トラック用フレームの構成部品であるサイドメンバーは、通常スケッチ材を平板NC穴あけ装置で穴あけ加工した後、外形をレーザーカットし、プレス成型機で金型を使って成形する。今回導入したロール成型機では、穴あけ加工後にロール成型機で成型した後、外形をレーザーカットし、その後オフセット成形機で曲げフランジ部をつける。これにより金型が不要となり、プレス機での加工よりも小ロット化が可能となる。ロール成型ラインは稼働したばかりなので、現状、ロール成形とプレス成形の比率は1.5対8.5程度だが、28年ごろには全体の40%程度がロール成形になるとみている。

 プレス工場には5000tプレス機が2基あり、工場立ち上げ時に設置されたA号機では金型を使用してフォーム成形を行っている。1993年に稼働したB号機では、フォーム成形加え、金型を使った穴あけと外形形状カットを行っている。このほか、1000~3000t熱間プレス加工ラインや2000tトランスファプレス、800tブランキングプレスなどが設置されている。

 塗装工場はほぼ全自動の工場となっている。全長150m程度の装置で、製品を水洗いした後、鉄の表面に薬品処理を行い塗装が乗るようにする工程である化成を経て、塗料を電着し、190~200℃で焼き付けを行う。

 組立工場では、サイドメンバーに補強やボトルなどを取り付け、新興国向けや三菱ふそうトラックバス・バス㈱向けに川崎工場へと出荷する。

 同工場は、同社の関東地方にある工場内で一番敷地に余裕があるため、工場内で生物多様性に対する取り組みも行っている。ビオトープを整備し、バッタ類やキリギリス類が生育できる草地を整備。また、近隣周辺で発見された絶滅危惧種植物のトウサワトラノウと希少植物のアイナエの保全活動を行っている。

 工場増設、新規設備導入など大型投資を実施した同工場ではあるが、今後の投資についてはまず1988年に稼働し、古くなっている塗装工場の更新を検討している。また、カーボンニュートラルに対応するため、工場敷地内に太陽光発電設備を導入することも検討。大型基幹設備の維持、更新にも投資をしていく方針だ。


(編集長 植田浩司)

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