商業施設新聞
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第518回

(株)サンシャインシティ 代表取締役専務 坂爪 聡氏


キャラクター・IPを強みに成長
25年度も過去最高売上高へ

2026/4/14

(株)サンシャインシティ 代表取締役専務 坂爪 聡氏
 (株)サンシャインシティ(東京都豊島区)が運営する「サンシャインシティ」は、池袋を代表する商業施設の一つで、キャラクターショップの集積やIPコンテンツと連動した店舗の商品展開、販促施策などが奏功し成長を続けている。同施設内の専門店街アルパ・スカイレストランにおける2024年度(24年4月~25年3月)の売上高は過去最高の359億円を記録し、さらに25年度はこれを更新する勢いだ。同社代表取締役専務の坂爪聡氏に話を聞いた。

―― アルパが過去最高売上高を記録しました。
 坂爪 これまでの過去最高売上高だった1991年度の333億円を26億円上回り、24年度に359億円を記録した。これは以前からの強みであるIPコンテンツに加え、近隣住民の需要に対応する業態を強化したことなどが奏功した結果だと認識している。
 当館はコロナ禍前から様々なIPを取り扱うテナントの誘致を進めており、ワンストップで様々なキャラクターショップが楽しめる。集積度はかなりのもので、国内外のIPを取り扱うテナントが一堂に会する。「ポケモンセンターメガトウキョー」をはじめキャラクターショップが集客装置として大きく機能し、これが国内外のお客様の来館にもつながっている。
 また、近隣では複数の再開発が進行・計画中であり、高層マンション住民など新しい居住者が増えている。このため、以前より生活雑貨や食品の取り扱いを拡大・強化し続けており、近隣居住者の足元需要をうまく取り込めている。広域需要はキャラクターショップなどで捉え、この近隣・広域の両輪がうまく機能している。ほかにも複合施設の強みを活かしたアニメやコスプレ関連イベントの開催など、池袋の文化と融合した取り組みも過去最高売上高を記録した要因の一つだ。

―― 25年度の状況は。
 坂爪 来街者(サンシャインシティ全体)は、前年度と同水準だが、アルパ・スカイレストランの売上高は25年度上期が前年同期比102%、25年10~12月は同102%といずれも好調に推移している。アルパ・スカイレストランは全151テナント(物販・サービス97、飲食54)(25年10月時点)で構成し、25年10~12月の売上前年度比は物販が104%、飲食100%と全般的に好調で、中でもIPテナントを含む趣味教養雑貨は107%、生活雑貨は118%と全体を牽引する。

―― アルパの改装は。
 坂爪 コロナ禍以前からIP系テナントの導入を進め、コロナ禍以降、キャラクターショップを目当てに非常に多くの人に利用いただけるようになり、その中にはお洒落なファッションに身を包んだ客層も増えてきた。こうしたお客様にも対応するため、池袋のエリア全体に目を向け、フロアごとに改めてターゲットを見直してゾーニング設計の上、リーシングを行っている。
 25年度のリニューアルにおいては、流行に敏感・より自分らしさを表現したい20~30代の女性をターゲットにしたものになる。第1弾では25年11月までに14店がオープンした。関東初の「ジェリコ堂」(カフェ・ファストフードショップ)に加え、「STARBUCKS Tea & Cafe」(ティー&カフェ)など池袋エリア初の3店を加えた、計4店のエリア初出店を導入したほか、ファッションブランドや雑貨の人気ショップなども出店した。これに続く第2弾リニューアルも公表し、第2弾では9店が順次開業している。
 また、25年9月に全店の営業を終了した「味の小路」エリアは、27年にフードホールとしてリニューアルを予定しており、新たな食の名所となることを期待している。

―― 今後導入したい業種や業態は。
 坂爪 当館の強みであるIP系をさらに強化していく。直近ではアルパ内外に「セサミストリートマーケット」「ちいかわパーク」、また中国発のトイブランド「TOPTOY」の日本初出店など、今まで取り扱いのなかったキャラクターや新業態を誘致してきた。お客様に飽きられないようサンシャインシティのスローガンにもある「なんか面白いこと」を提供していきたい。さらに池袋という街全体を捉え、必要な要素があれば積極的に導入していく。

―― 周辺は再開発が進んでいます。
 坂爪 池袋駅周辺、そして当館周辺でも大規模な再開発が進み、今後居住人口はさらに増加する見通しであるため、大きな期待を寄せている。当社においては豊島区と池袋エリアの企業・団体などと「池袋エリアプラットフォーム」を立ち上げ、100社以上の会員(25年10月時点)とともに産官学民一体となった街づくりを推進している。池袋の街の発展は、当社の発展に直結するものであると考えており、それぞれが発展することで池袋の街全体が活気づくことを期待したい。

―― 今後の目標は。
 坂爪 25年度は24年度に記録した過去最高売上高の更新が視野に入っているので、これを達成できるよう努力したい。池袋および東池袋エリアは継続して今後しばらくは複数の再開発が進むため、居住者や就業者、来街者の増加が見込まれる。このチャンスを捉え、新店の導入や既存店の活性化といったリニューアルを積極的に行い、池袋という街の魅力の一翼を担えるよう、さらなる発展に向けて貢献したい。



(聞き手・編集長 高橋直也/副編集長 若山智令)
商業施設新聞2631号(2026年1月27日)(1面)
 デベロッパーに聞く 次世代の商業・街づくり No.473

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