商業施設新聞
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第515回

(株)ディー・エヌ・エー グループエグゼクティブ スポーツ・スマートシティ事業本部本部長 對馬誠英氏


BASEGATE横浜関内
開発に参画、直営2施設を展開へ
野球に加え新たな賑わい創出目指す

2026/3/24

(株)ディー・エヌ・エー グループエグゼクティブ スポーツ・スマートシティ事業本部本部長 對馬誠英氏
THE LIVEのイメージパース
BASEGATE横浜関内イメージパース
 プロ野球・横浜DeNAベイスターズをグループに持つ(株)ディー・エヌ・エー(DeNA)は、JR関内駅前で開発している「BASEGATE横浜関内」(以下ベースゲート)にコンソーシアムの一員として参画している。同施設に「THE LIVE Supported by 大和地所」(THE LIVE)と「ワンダリア横浜 Supported by Umios」(ワンダリア横浜)を直営で運営する計画で、エリアに新たな賑わいを創出する。DeNAグループエグゼクティブ スポーツ・スマートシティ事業本部本部長の對馬誠英氏に聞いた。

―― 施設の概要から。
THE LIVEのイメージパース
THE LIVEのイメージパース
 對馬 関内駅前に建設中のベースゲートのタワー3、4階に没入型体験施設のワンダリア横浜が入居し、広場正面にTHE LIVEを出店する。THE LIVE内には幅約18m・高さ約8mの大型ビジョンがあり、飲食をしながらライブを楽しんでもらえる。

―― どのような活用を想定していますか。
 對馬 様々な角度からの試合中の映像をTHE LIVEで楽しめる。さらには横浜スタジアムと隣接しているので、試合中にマスコットがTHE LIVEに来て盛り上げたり、試合終了後にヒーローインタビューの続きを行ったり、色々な演出の構想を膨らませている。
 ベイスターズの試合はもちろん、サッカーW杯やWBC、五輪など様々なスポーツが楽しめる場所にしたい。音楽ライブやお笑いライブも開催するほか、近隣にある複数のアリーナと連携して、ライブ前日の賑わいイベントを開催する検討もしている。野球を中心としたエンターテインメントを組み合わせて今までにない楽しみを提供する。運営は横浜DeNAベイスターズが担う。

―― 飲食店の顔ぶれは。
 對馬 THE LIVEには10の飲食店が出店する。横浜の名店などが出店予定だ。横浜の名店が多いため、次は本店に行くという流れを期待している。我々の直営店も出店し、選手プロデュースグルメ、オリジナルのハンバーグや、ここでしか飲めない限定のビールなどのメニュー開発を行っている。

―― 試合がない日は。
 對馬 ランチ利用など、試合がない日もお楽しみいただけるようにする。

―― 関内に新たな賑わいが期待されます。
 對馬 横浜スタジアムが立つ横浜公園はかつて「彼我公園」と呼ばれ、色々な文化が交じり合う拠点だ。みなとみらい、山下公園、元町や中華街までの湾岸部をつなぐ横の回遊ラインに加えて、ベースゲートから大通公園を抜けて伊勢佐木町、野毛エリアという縦の回遊ラインがある。この縦横の人の流れを生み出す拠点(ベース)と、玄関口(ゲート)になることを期待し、ベースゲートという名称にした。さらなる回遊性創出を狙い、最近では赤レンガとイベントで連携している。なお27年の供用開始を目指して大通公園のPARK-PFIのコンソーシアムに当社も参画する。ベースゲートの隣接地で大型再開発も計画されており、関内は面白い街になる。
 横浜は観光資源が豊富だが、それぞれが強固につながることによる新しい可能性も感じる。オール横浜でこれだけのコンテンツがあることを伝えていければと思う。

―― ベイスターズ人気で来街者も増えているのでは。
 對馬 11年にベイスターズを取得し、12年シーズンから参入した。横浜スタジアムは約3万4000人収容でき、稼働率は約97%、年間約70試合を開催するが、ほぼ満席で興行している。12年と比べると1試合当たりの観客動員数は2倍以上となった。また、16年に横浜スタジアムを子会社化したことで、ハードとスポーツ運営を一体的に行えるようになった。新しい層を狙って女性向けのイベントの開催や、ファミリーで楽しめるソファ席を設けることなどにコツコツ取り組んだ結果、入場者層が変わった。野球をきっかけに関内に初めて訪れ、「関内って面白い」という声が明らかに増えた。かつては野球シーズンが終わると関内エリアは静かになる印象があったかもしれないが、今日ではイベント開催、定常的なイルミネーションにより人の流れが変わったと実感する。
 ワンダリア横浜やTHE LIVEは新しいお客様を取り込むコンテンツを揃える。スポーツだけではなく、関内の魅力をより高めるフックになるだろう。

―― 今後の抱負を。
 對馬 リアルアセットを作って持ったら終わりではない。それを運用することが重要だ。この施設を活用し、日々イベントを仕掛けることで、我々が強みとしてきたコンテンツやイベントをリアルと掛け合わせることを強めていく。
 そして、スポーツはソフトインフラと言える。スポーツをスタジアムやアリーナの中で興行するだけではなく、その賑わいを外部に染み出せるかがカギとなる。スポーツをハブにしてリアルアセットと組み合わせるとこんなに面白いことや、こんな新しい街づくりができるということを内外に示したい。


(聞き手・特別編集委員 松本顕介)
商業施設新聞2633号(2026年2月10日)(4面)

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