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日本医療企画・フェイズ3、地域医療大再編時代の幕開けフォーラム(2)


中村秀一氏が講演「地域包括ケアに向けた政策動向」、20年度にプライマリーバランス黒字化

2015/4/7

中村秀一氏
中村秀一氏
 (株)日本医療企画と月刊『最新医療経営フェイズ・スリー』は3月4日、フェイズ・スリー創刊30周年記念フォーラム「地域医療大再編時代の幕開け!! 機能別病院経営の戦略と戦術」を大和ハウス工業(株)東京本社で開催し、一般社団法人 医療介護福祉政策研究フォーラム理事長の中村秀一氏が基調講演「地域包括ケアに向けた政策動向」を行った。

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◆社会保障給付費115兆円、医療3割・福祉2割
 中村氏は、社会保障の現状として、2014年度(予算ベース)の社会保障給付費は115兆2000億円で、対GDP比は23.0%。1990年と2012年を比較すると、社会保障給付費は47兆2166億円から108兆5568億円へと2.29倍になったが、GDPは451.6兆円から472.5兆円とプラス4.6%の伸びにとどまっている。

◆都市部の高齢化が課題
 少子高齢化では、1960年の総人口が9015万人(高齢化率5.7%)、平均寿命は男65.32歳、女70.19歳、100歳以上は153人、子との同居率は79.9%、特養ホームは1施設80人のみであったが、2012年は総人口が1億2751万人(高齢化率24.1%)、平均寿命は男79.94歳、女86.41歳、100歳以上は5万4397人、子との同居率43.2%(09年のデータ)、特養ホームは7552施設、49万8700人分に達した。2060年の予測では、総人口が8674万人(高齢化率39.9%)、平均寿命は男84.19歳、女90.93歳とされている。
 2040年までは高齢者数が増加し、特に都市部の高齢化が課題となる。次の2060年までは高齢者数は維持から微減となり、現状では地方中核都市で起きている現象であり、さらに2060年以降には、現在その他(都市部、地方中核都市以外)の地域で起こっている高齢者が減少に転ずる状況となる。また、その間の年少人口および生産年齢人口は一貫して減少する。

(続きは本紙で)

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