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聖路加国際大学理事長 福井次矢氏


高等看護教育はわが国でNo.1の存在、公衆衛生大学院開設で大型施設整備
医事課国際係が4カ国語に対応、東京五輪病院として外国人患者受け入れ拡大

2014/11/4

福井次矢氏
福井次矢氏
 聖路加国際大学(東京都中央区明石町9-1、Tel.03-3541-5151)は、1920(大正9)年にキリスト教宣教医のルドルフ・B・トイスラー氏が創立した聖路加国際病院附属高等看護婦学校を母体としている。この学校は当初からわが国の女子教育ならびに看護教育として他に類例を見ない高度な学校教育形態がとられてきた。聖路加出身の看護師といえば日本中のどこの医療施設にあっても一目置かれる、というほどなのだ。一方、同学に附属する聖路加国際病院の歴史はさらに古く、1902(明治35)年に遡る。ベッド数は520床を擁しており、患者さんの満足度が97%と非常に高いことでも知られている。今回は同学の理事長の要職にあり、聖路加国際病院の院長も兼任する福井次矢氏に今後の方向性についてお話を伺った。
 ――京都大学医学部のご出身ですね。
 福井 高知県土佐清水市中ノ浜で生まれ、沼津東高校を経て70年に京都大学医学部に進んだ。その後ニューヨークのコロンビア大学、ハーバード大学などで研修し、佐賀医科大学で教授になった。縁あって母校の京都大学から内科に総合診療部・臨床疫学の講座を設けることになり招聘された。聖路加国際病院には京都大学を出てすぐに研修医として勤務したが、24年ぶりに戻り2004年9月に副院長に就任し、05年4月に院長、12年から聖路加国際大学の理事長も務めている。
 ――聖路加国際病院は施設整備が進みますね。
 福井 06年に日本ビクターから取得した土地2427m²があり、現在約80億円を投じ臨床学術センターの建設を進めていて、2年後に完成稼働する予定だ。10年には産科クリニックと別館が竣工した。11年は心臓血管センターを開設し、さらに12年10月には東京・大手町に聖路加メディローカスを開設した。これは東京駅前の中心エリアに、プライマリケアと予防医療を行う施設を設けたものだ。
 ――大規模な公衆衛生大学院開設を計画しておられますね。
 福井 聖路加国際大学の源流は、わが国初の高等看護教育を行う看護大学であった。今後は公衆衛生大学院を開設し、外国人患者の受け入れを拡大して国際化を進めていく考えだ。

(続きは本紙で)

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