振り返る2024 本紙が選ぶ10大ニュース
活況の大阪、小売変革など、建築費高騰が響く
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2024年は建築費の高騰などが話題となり、大型開発の進行にも影響を与えた。小売企業の再編も相次ぎ、難しい時代であることを感じさせたが、そうした中でも大阪駅前に「グラングリーン大阪」をはじめとする大型事業が続々開業し、賑わいを見せた。東京では築地市場跡地の事業予定者が決定するなど、様々な街づくりが進んだ。訪日外客数は11月時点で19年の年間累計を超え、外資系ホテルが続々オープンするなど明るい話題も多かった。24年を振り返る。
■大阪駅前で3つの新施設、東京では築地が本格化
25年4月開幕の「大阪・関西万博」を見据え、大阪では大型施設が開業ラッシュを迎えた。7月には「JPタワー大阪」内に「KITTE大阪」が開業。同じく7月にはJR大阪駅直上の「イノゲート大阪」内に「バルチカ03」が、そして9月にはJR大阪駅前で「グラングリーン大阪」の一部が先行オープンした。もともと大阪駅前には多くの商業施設が集積するが、3つの施設ができたことでエリアの集積度・集客力はさらに高まった。特にグラングリーン大阪は都心に大規模な公園を設けたことで話題になっている。関東で大型施設の開業が少なかったこともあり、大阪の躍進が目立った年だった。
ただ、東京では築地市場跡地の開発において、三井不動産㈱を代表とするコンソーシアムが事業予定者に決定した。活用都有地面積約19万m²、総延べ約117万m²、総事業費約9000億円の大規模開発で、開業は30年代前半以降(一部は29年度に先行開業)を予定し、約5万人収容のマルチスタジアムを中心に様々な機能を設ける。「都心最後の一等地」がどう生まれ変わるのか期待したい。
(以下、本紙2024年12月24日号1面)
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