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商工中金、12年度設備投資実施企業は25.6%、2年連続上昇も投資マインド回復遅れる


2012/7/2

 (株)商工組合中央金庫(商工中金、東京都中央区八重洲2-10-17、Tel.03-3272-6111)は、中小企業設備投資動向調査をまとめた。これによると、国内設備投資の2011年度実績見込みで、実施(設備投資「有」)企業割合は、全体の43.5%と2年連続で前年を上回ったものの、計数の算出を開始した1997年度以降で過去3番目に低い水準にとどまっている。11年度当初計画からの上方修正幅は18.3ポイントで、10年度の上方修正幅19.6ポイント、および10年度までの平均上方修正幅21.2ポイントを下回った。設備投資を実施していない(設備投資「無」)企業の割合は56.5%となっている。
国内設備投資の有無
 12年度当初計画についてみると、設備投資「有」が全体の25.6%、「無」が35.5%、「未定」が38.9%。設備投資「有」企業の割合は11年度当初計画との比較で0.4ポイント上昇。当初計画としては2年連続の上昇だが、4年連続の20%台にとどまり、投資マインドの回復は遅れている。
 製造業の11年度実績見込みは、設備投資「有」企業が53.2%と2年連続で上昇したが、調査開始以来3番目の低さ。設備投資「有」企業の割合の11年度当初計画からの上方修正幅は22.0ポイント。業種別に設備投資「有」企業の割合をみると、食料品1業種が過去最低を記録した。
 12年度当初計画は、設備投資「有」が30.5%と11年度当初計画を0.7ポイント下回った。「無」が25.6%、「未定」は43.9%となっている。
 非製造業の11年度実績見込みは、設備投資「有」企業が37.7%で2年連続上昇となったが、過去3番目の低さ。設備投資「有」企業の割合の11年度当初計画からの上方修正幅は16.1ポイントで、製造業を下回った。業種別に設備投資「有」企業の割合をみると、紙・パルプ、情報通信業、飲食店・宿泊業の3業種で過去最低を記録した。
 12年度当初計画は、設備投資「有」が22.8%と11年度当初計画を1.2ポイント上回ったものの、製造業同様低水準にとどまっている。「無」は41.3%、「未定」は35.9%となっている。
 13年度以降5年以内の国内の設備投資の有無についてみると、設備投資「有」企業が27.4%、「無」が24.3%、「未定」が48.2%で、「有」の割合は12年度当初計画を若干上回り、「無」は下回った。
 製造業、非製造業別にみると、製造業は「有」30.3%、「無」15.6%、「未定」54.1%、非製造業は「有」25.9%、「無」29.1%、「未定」45.1%となっている。
 13年度以降5年以内の海外の設備投資の有無についてみると、設備投資「有」企業が4.4%(海外初進出1.4%、進出済みで既往進出国に投資2.4%、進出済みで既往進出国以外に投資0.6%)、「無」77.6%、「未定」18.0%。
 製造業、非製造業別にみると、製造業は設備投資「有」8.0%、「無」66.5%、「未定」25.5%(海外初進出2.0%、進出済みで既往進出国に投資4.8%、進出済みで既往進出国以外に投資1.2%)、非製造業は「有」2.4%、「無」83.9%、「未定」13.7%(海外初進出1.1%、進出済みで既往進出国に投資1.0%、進出済みで既往進出国以外に投資0.3%)で、製造業で海外設備投資を行う企業の割合が多い。
 業種別に設備投資「有」の割合をみると、輸送用機械の22.4%が最も多く、以下精密機械15.5%、電気機器11.0%、一般機械9.5%と機械製造業で割合が多いのが目立つ。
設備投資「有」企業割合

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