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第153回

阪急阪神ビルマネジメント(株) SC運営事務所 支配人 兼 うめきた営業部長 山下正人氏


グランフロント大阪、改装で旗艦店誘致や食強化
訪日客の受入整備が課題

2018/10/30

阪急阪神ビルマネジメント(株) SC運営事務所 支配人 兼 うめきた営業部長 山下正人氏
 2013年4月の開業以来、4年連続で売り上げを伸ばしている「グランフロント大阪 ショップ&レストラン」。管理・運営する阪急阪神ビルマネジメント(株)(大阪市北区芝田1-1-4、Tel.06-6372-7900)のSC運営事務所 支配人 兼 うめきた営業部長の山下正人氏も、好調ぶりに手応えをつかんでいる。同施設の現況や今後の課題について、山下氏に話を聞いた。

―― 4年連続で売り上げを伸ばしている。
 山下 ショップ&レストランの売上高は、開業1年目に436億円を記録して以降、4年連続で売り上げを伸ばしており、17年度(17年4月~18年3月)は473億円を達成した。当社は開業以来、運営理念「縁市(えんいち)」を掲げ、グランフロント大阪という街を訪れるすべてのお客様とのご縁を大切に、「ここだけ」の出会い・感動を提供することを心がけてきた。その中でショップ&レストランは、他にはない商品や魅力あふれるスタッフとの出会い、ブランドの世界観を味わいながら、「お散歩」気分で施設内を歩き、様々なショップをお客様好みの組み合わせで楽しんでいただいている。

―― 17年度の回顧を。
 山下 17年度は物販・飲食店ともに好調で、特に伸長著しい既存店を対象に、旗艦店を増やすことに努め、フロアごとに“顔”を作った。具体的には、南館3階に出店の「Bshop」、南館5階に出店の「IDEE SHOP」は、売り場面積を大幅に拡張した。このように、旗艦店を増やすことで、ブランドの世界観を余すことなく表現でき、ゆったりした空間も構築できる。
 飲食・食物販店も売り上げは好調に推移し、全体で101%を記録した。グランフロント大阪内で働くワーカー(約1万4000人)やスタッフ(約6000人)に加え、1日平均15万人が来館するため、飲食・食物販のニーズは根強い。

―― 進行中の改装計画について。
 山下 3回に分けて行う。第1弾では南館3~6階を対象に、既存店の移転・増床を実施。第2弾では南館2~5階、北館1階を対象とし、2階と5階を中心に、アパレル、インテリア、アウトドアスポーツ店の入れ替えを行い、日本初出店の「OLIVIA BURTON」や「THEODOR TeaStand」などを導入し、10月5日に23店が一斉にオープンする。併せて、南館4~6階にレストスペースも新設。第3弾は19年春の開業を目指し、南館地下1階を飲食・食料品店などが集うゾーンに仕上げる予定だ。詳細は12月のリリースを予定している。

―― 最近の客層は。
 山下 開業以来、30代後半が一番多く、次いで40代前半、30代前半と続くが、ここにきて20代後半が伸びてきた。これは年齢軸にとらわれず、好奇心旺盛でこだわりのあるお客様が百貨店、ルクア大阪、ショップ&レストランをうまく使い分けている証拠だ。当施設としては、次のお客様につながるので大事にしていきたい。

―― 今後の課題を。
 山下 うめきた2期開発との連携に加え、さらなる訪日客の取り込みを強化しなければならない。従前より、グランフロント大阪TMO、ナレッジキャピタル、インターコンチネンタルホテル大阪との連携による街全体での受け入れ整備、阪急阪神グループとの連携による諸外国への施設PR強化、訪日客用OSAMPOカードの運用によるリピーター獲得などに努め、免税等売り上げは着実に伸びているものの、百貨店や大阪ミナミエリアと比較すると、施設全体の売り上げに占める免税等割合は低い。
 今後、梅田エリアはホテル開業が相次ぎ、23年春(予定)に「(仮称)北梅田駅」が開業すると、関西国際空港へのアクセスが向上し、訪日客が大挙して押し寄せることを期待している。現状、ショップ&レストランの免税対応は100店強を数えるが、今後も訪日客の利便性向上に向けた様々な施策を実施し、受入体制を強化していきたい。

―― 18年度の見通しを。
 山下 アパレルを中心とした衣料品・身の回り品は堅調に推移しているものの、改装計画に伴う閉店区画もあるため、18年度の売上高は微減を見込む。しかし、「PORTER」「PARIS MIKI」をはじめとする既存店の移転・増床は総じて好調なので、上期は昨対を割る見込みだが、下期は売り上げを伸ばせるだろう。
 また、2月より「OSAMPOカード」に阪急阪神共通ポイント「Sポイント」を新たに導入し、お客様の利便性向上、ひいてはカード利用率も高まり、従前より実施のプレミアム会員制度と併せて、優良顧客の囲い込みにつながっている。今後も旗艦店の誘致や食の充実、訪日客の取り込み強化などに努め、売上高が500億円を超える施設へと成長していきたい。

(聞き手・岡田光記者)
※商業施設新聞2262号(2018年9月18日)(1面)
 デベロッパーに聞く 次世代の商業・街づくり No.275

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