商業施設新聞
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第140回

(株)D.K International 代表取締役 岩谷栄達氏


他社とコラボで店舗拡大
年内に東京1号店オープン

2018/7/31

(株)D.K International 代表取締役 岩谷栄達氏
 (株)D.K International(大阪市北区堂島浜1-1-8、Tel.06-6131-8477)は、関西でアメリカ発祥のコーヒーチェーン「グリーンベリーズコーヒー」を7店展開している。店舗数の拡大よりも異業種とのコラボレーションに経営の重きを置く独自の経営哲学を持ち、年内には他ブランドと協業し、東京に初進出する予定だ。今後の展開について、同社代表取締役の岩谷栄達氏に話を聞いた。

―― このコーヒーチェーンのFC権を取得した経緯から。
 岩谷 当社の親会社は不動産事業を展開しているが、4~5年前から土地価格の高騰を見越し、不動産以外の柱となる新規事業を模索していた。その時アメリカで出会ったのが、グリーンベリーズコーヒーだ。ヴァージニア州シャーロッツビルにある1号店は、アメリカのカフェチェーンにも関わらず、常連のお客様が中心の、地域に密着したカフェだった。「日本でもこんなカフェをやりたい」と思い、のれん分けしてもらった。

―― 店舗づくりでこだわっている点は。
グリーンベリーズコーヒーTSUTAYA天理店に設置されている赤井勝さんの作品
グリーンベリーズコーヒーTSUTAYA天理店に
設置されている赤井勝さんの作品
 岩谷 地域に密着し、街に愛されるということだ。私にとってカフェとは、おいしいコーヒーやフードを提供する場ではなく、お客様にとって上質な空間を過ごしてもらえる場だと考える。そのために、ファミリー層やカップルがまるで第2の自宅のように賑やかに過ごせるような店づくりを意識している。その取り組みの一つが、コミュニケーションルーム。編み物教室や英会話教室などでの利用で予約が埋まっており、好評だ。
 また、他のコーヒーチェーンと差別化するため、「フロアコンシェルジュ」と呼ばれる接客の責任者を置いている。店舗ではなく、そのスタッフのファンになってしまうお客様もいるほどで、コミュニケーションを通じて常連のお客様を増やしている。

―― 客単価は。
 岩谷 コーヒー1杯350円で、客単価は800円ぐらいだ。スペシャリティーコーヒーを提供するカフェとしては高くないと認識している。

―― ブランドづくりは。
 岩谷 先ほど述べたような、ファミリー層やカップルなどが過ごしやすいような店舗作りをしているのも1つのブランディングだ。最近では、フラワーアーティストの赤井勝さんとともに植物などを多用した空間づくりを進めており、7店中4店では、赤井さんの作品も飾っている。これが今後、当店のブランディングの向上につながればいいと考えている。
 ブランドに磨きをかける最大のメリットは、当社から出店攻勢をかけなくても、オファーが来るからだ。その結果、家賃や立地面で有利に話を進めることができる。会社設立当初、第1号店は東京だと考えていた。
 しかし、東京は毎月新たに2~3の海外ブランドの飲食店が上陸してくる。競争過多の東京で私たちのような後発組のカフェは他のチェーンと異なる取り組みをしないと勝てないと思った。従って、2016年に「宝塚歌劇」で全国的な知名度を誇る宝塚市に1号店をオープンし、全国に情報発信してもらえるよう関西でのブランディングに努めてきた。そのおかげで、全国から出店のお誘いが来るようになり、年内には他ブランドとコラボという形で東京に出店する予定だ。

―― 出店立地などの条件はありますか。
 岩谷 特にこだわりはなく、出店する物件との出会いはご縁だと考えている。現在の7店は住宅街、商業施設、オフィス街など様々な立地にあるが、いろいろな出店立地のモデルケースを増やすため展開している。店舗面積、客単価、テイクアウトの売り上げ比率などを勘案し、立地に合わせた店づくりを意識している。

―― 今後の出店数は。
 岩谷 創業当初は3年で100店と考えていたが、無意味だと気づき、店舗数目標を掲げていない。むしろ、ブランディングには目標があって、大手企業、異業種との交流は進めていきたい。

―― コラボのメリットは。
 岩谷 出店コストを低く、効率よく出店できることだ。例えば、大手企業が展開しているディスカウントストアなどは、すでに好立地に店を展開している。つまり、コラボすることで、当社がマーケティングする必要なしに店を構えることができるのだ。20年の春までには5業種ぐらいとのコラボでの出店を実現したい。

―― 今後の展開は。
 岩谷 カフェ機能や空間づくりを求めている企業や地域にアプローチをしていく。今注目しているのは、家電商品などの展示販売をしているところだ。坪単価ではなく、売り上げ歩合に応じて場所代を払うようなシステムでも提案できるので、非常に出店しやすい。
 一方で、海外展開も視野に入れている。当社は、日本でのFC権に加えて、アメリカのカリフォルニア、ハワイ、韓国、中国、東南アジア諸国での出店優先権を保持している。10月の東京進出がうまくいけば、関西以外の地方都市、韓国、中国などのアジアでの出店構想も持っている。こちらも20年の春ごろには韓国か中国での出店を目指していく。

(聞き手・北田啓貴記者)
※商業施設新聞2250号(2018年6月26日)(8面)
 経営者の目線 外食インタビュー

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