日本メクトロン(株)(東京都港区芝大門1-12-15、Tel.03-6381-7745)は、FPC(フレキシブルプリント配線板)の国内最大手。近年はスマートフォンなどのモバイル機器にとどまらず、車載や医療分野など多岐にわたって製品展開を加速しており、多角化を推進している。
「JPCA Show 2018」では従来の製品技術中心の展示内容を改め、ブースに街を作るというイメージのもと、「メクテックシティ」と題して同社製品を使った応用事例の紹介や将来的な用途展開に軸足を置いている。来訪者がメクテックシティを訪れることで、より具体的なイメージを膨らませることができるよう、街の至るところにFPC製品が使われていることを理解してもらえるような工夫を凝らしている。
市場別では車載、医療、ウエアラブル、ロボットの成長4分野に注力。車載向けは、従来の展示ではFPCの採用事例を展示していたが、今回からは今後は採用が見込まれる分野に関しても、デモが行えるような展示内容にする予定だ。具体的にはヘッドライトに加え、各センサー前面を温めるヒーター用途、サイドカメラ、スライドドアセンサー、さらにはバッテリーの電圧監視などを紹介し、提案型モデルを前面に押し出していく。
医療分野も有望市場の1つだ。同分野でJST(科学技術振興機構)の支援プロジェクトを通じて、触覚伝送モジュールに用いられる3原触グローブなどを開発している。3原触グローブとセンサーグローブの組み合わせによって、リアルな触感の遠隔伝送やVR空間での再現を可能とする。日本メクトロンでは伸縮性FPCの供給を通じて開発に貢献。医療分野でのニーズ開拓も展示会を通じて行っていく。
(本紙2018年5月24日号5面 掲載)