商業施設新聞
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第118回

(株)ハレガケ 代表取締役 黒田洋介氏


SCで謎解きイベント運営
アリオは4日間で4000組参加

2018/2/27

(株)ハレガケ 代表取締役 黒田洋介氏
 「お祭りを日常にする」をコンセプトとし、謎解きイベントなどの事業を行っている(株)ハレガケ。設立当初はバーや居酒屋を貸し切って謎解きイベントを実施していたが、最近は「パルコ」や「アリオ」といった商業施設内で、同イベントを開催する事例が増えている。謎解きイベントは商業施設にどのような効果をもたらすのか。同社の代表取締役を務める黒田洋介氏に話を聞いた。

―― 謎解きイベントの概要から。
 黒田 当社は「リアル謎解きゲーム」などのイベントを企画制作および運営する会社として2013年11月に設立した。設立当初はバーや居酒屋を貸し切って謎解きイベントを実施していたが、1年後には「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」や「よこはま動物園ズーラシア」で開催するなど、徐々に法人向けへと展開。商業施設に関しては、「松本パルコ」で開催したのが初めてとなる。

―― イベントの内容は。
 黒田 謎解きイベントは(1)受付→(2)手がかりの探索→(3)謎を解く→(4)解答を報告→(5)最終問題→(6)クリア判定という流れで運ぶ。謎を解きながら演者と交流することもでき、制限時間は1時間で、前後の説明を含めると、全体の所要時間は2~3時間となる。
 例えば、先述の松本パルコでは「パルコアラ」を探す謎解きイベントを開催。お買い上げレシートを持つお客様を対象に、謎解きキットを提供し、1フロアにひとつある謎を解いて、パルコアラを見つけるというイベントで、とても好評であった。

―― ニーズは。
 黒田 謎解き市場は、13年にアニメとのコラボレーションが行われたほか、東京ドームで同イベントが開催されたことにより、市場は急拡大し、今も伸び続けている。当社への引き合いも年々増えている。謎解きイベントはどのような場所でも開催できるので、今後も市場は拡大するだろう。

―― 貴社の強みと実績について。
 黒田 当社は問題の面白さや、ビジュアル面を重視することにこだわりを持っており、お客様の評判は上々である。謎解きイベントは作り手のセンスだけでなく、参加者の満足度も重要なので、これらのバランスに気を配っている。
 商業施設では過去の実績として、松本パルコのほか、アリオ(計7施設)や「コピス吉祥寺」で開催した。アリオでは、イージーモードとハードモードの2つのプランを用意。イージーモードは初心者向けで、所要時間は30分~1時間となり、ファミリーが多く参加した。ハードモードは謎解き経験者向けで、所要時間は1~4時間、長い場合は5時間かかることもある。ハードモードはひらめき重視のため、苦労するが、過去には40分ですべて解いた強者もいる。
 コピス吉祥寺では、「コピス王国の秘宝を探せ!」と題し、施設内を捜索する謎解きイベントを実施した。これらのイベントはクリアした時点で、ノベルティを受け取ったり、豪華賞品が当たる抽選券をもらえたりする。アリオでは4日間の開催で、計4000組が参加したという謎解きイベントもあった。

―― 謎解きイベントの導入効果は。
 黒田 集客の増加と回遊性の向上につながる。集客面では、デベロッパーが地元のお客様に案内すると同時に、当社は謎解きファンに対し、プレスリリースやSNSで発信するため、相乗効果で集客力を高められる。回遊性に関しては、PRしたい店舗や階層で手がかりを配置し、チェックポイントとすることで、お客様に謎解きを楽しみながら、施設を巡ってもらうことができる。

―― 課題は。
 黒田 仕掛け的にネタが分かってしまうので同じコンテンツにもう一度参加して楽しめない点と、謎解き熟練者と初心者の謎解き力にばらつきがある点は課題として認識している。また、事業の拡大に伴い、デザイナーや営業企画ディレクターなど、人手不足も深刻化しつつある。これらの課題にどう対処するのか、事業を進めながら考えていきたい。

―― 今後の展開を。
 黒田 事業エリアは東京・大阪が中心で、17年はそれ以外だと神奈川、姫路、奈良、金沢で開催したが、今後も日本全国で謎解きイベントを開催していく。当社の謎解きイベントは、デジタルの活用もしているが、特にアナログでのコミュニケーションを築ける画期的なツールなので、是非、商業施設のデベロッパーに活用していただきたい。

(聞き手・岡田光記者)
※商業施設新聞2229号(2018年1月30日)(6面)

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