医療産業情報
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内

パナソニック、川崎市に首都圏初のサ高住開設、小規模多機能事業所を併設


18年度までに近畿圏・首都圏・中京圏で150拠点、グループ売上高750億円に拡大へ

2015/8/11

エイジフリーハウス登戸の外観
エイジフリーハウス登戸の外観
 パナソニック(株) エコソリューションズ社 エイジフリービジネスユニット傘下のパナソニック コムハート(株)は7月27日、川崎市多摩区登戸138に小規模多機能型居宅介護事業所「エイジフリー小規模多機能ケア川崎登戸」併設のサ高住「エイジフリーハウス登戸」(サ高住20室、小規模多機能型居宅介護事業所の宿泊室5室)を開設した。同社の運営するサ高住としては首都圏初となる。

 エイジフリーハウス登戸は、誰が見ても老人ホームやサ高住だとわかるような外観とは異なり、住宅地にあるマンションやアパートのようだ。玄関は、サ高住と小規模多機能型居宅介護事業所で別々となっている。いずれの玄関にも、高齢社住宅・多機能型介護施設向け見守りシステム「顔認証システム」を導入している。例えば、認知症利用者の無断外出のリスク軽減はもちろん、スタッフの両手が塞がっている車椅子介助時でもスタッフの顔を認証して開錠する。

居室は1部屋当たりの専有面積を18.38~21.86m²と広めにした
居室は1部屋当たりの専有面積を
18.38~21.86m²と広めにした
 サ高住の居室数は20室とし、1部屋当たりの専有面積を18.38~21.86m²と広めに設計した。室内は、利用者の自立を維持してもらうために、ベッドからトイレは直線の動線としたほか、通路を最小限にすることで最大限の生活空間を確保した。自分の持ち物を確認できるオープン収納も設置している。トイレのドアは3枚連動引き違い戸になっており、3枚が連動して左右両方から開閉可能。身体状況に合わせて使用することができる。

 ベッドは、起き上がる際の身体の角度を調整できる電動ケアベッドを設置。そのほか、ナースコールも設置している。

 サ高住の共有部には、1階に食堂、娯楽室、2階にリハビリルーム、ダイニングキッチン、リビング、浴室などを設置した。リハビリルームには各種リハビリ機器のほか、野菜を室内栽培できる機器も設置、育てた野菜は食事で提供されることもある。そのほか、電話の取り次ぎ、郵便物・宅配物の預かりなどフロントサービスや、安否確認、健康相談、リネン交換など生活支援なども提供する。

 併設する小規模多機能型居宅介護事業所(定員29人)では、介護が必要となった高齢者が、住み慣れた家、地域での生活を継続することができるように、「通い」「泊まり」「訪問」の3つのサービスを組み合わせた在宅介護サービスを、ケアプランに基づいて定額制でかつ24時間365日受けることが可能。もちろん、サ高住利用者も利用することができる。利用回数に限度がなく、プロのスタッフによる見守りで要介護度が高くなっても安心を提供する。1階に宿泊室を5室設置したほか、共有部には各種リハビリ機器がある居間・食堂、浴室などがある。

 エイジフリーグループで、介護サービス事業を担うパナソニック コムハートでは、小規模多機能型居宅介護事業所併設のサ高住を、近畿圏、首都圏、中京圏を中心に18年度までに150拠点整備することを目標としている。

 同じく介護サービス事業でパナソニック エイジフリーサービス(株)が展開するショートステイ付き介護サービスセンターなど、そのほか介護ショップ事業、介護機器・設備事業も拡大し、同グループで18年度に売上高750億円、25年度には売上高2000億円を達成して、介護業界におけるNo.1企業を目指す。
サイト内検索