商業施設新聞
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第542回

ハミューレ(株) 代表取締役社長 武居秀幸氏


作業服の「プロノ」を展開
本州強化などで30年に85店へ

2026/10/6

ハミューレ(株) 代表取締役社長 武居秀幸氏
 ハミューレ(株)(札幌市東区)は、北海道を中心に東北や北関東で作業服・仕事用品店「プロノ」を56店展開している。高機能で低価格な商品は建設業や農業従事者などから支持が高く、近年は客層も拡大中。今後は未進出エリアの展開も強化するなど出店速度を上げ、2030年に店舗数85店・売上高200億円(EC含む)を目指す。同社代表取締役社長の武居秀幸氏に聞いた。

―― プロノについて。
 武居 北海道に38店、その他エリア(東北と北関東)に18店の計56店(8月時点)を展開する作業服・仕事用品店だ。ロードサイドをはじめ、駐車場共有の商業施設などにも出店し、売り場面積は最小約120坪~最大約300坪で、標準サイズは売り場面積約200坪に、アイテム数約4000点となっている。
 商品は“仕事のときに着る服”をメーンとし、靴、手袋、一般衣料(男女)などに加え、一部資材・工具まで幅広く販売する。作業服は本格的なものだけでなく、Tシャツやポロシャツ、インナーのコンプレッション、ズボン、冬ならダウンジャケットなどの防寒具も含め、働くときに着る服を全般的に扱う。また、作業服の自由化やカジュアル化に対応した売り場づくりも行っている。
 お客様は建設業・農業従事者が中心で、作業服に強みを持つ。一方、プロノの特徴として、倉庫などで体を動かして働く人や一般の人など、プロの職人からライトワーカー(倉庫、配送、飲食、小売、清掃、介護などで働く人)・一般客まで幅広い客層に利用していただいている。

―― 商品について。
 武居 職人とライトワーカーの両方に向けたアイテムを開発・展開することで、結果的に双方を上手く取り込めている。例えば商品開発の場合、ライトワーカーは“作業服っぽいもの”をあまり好まないので、一般衣料品見えするデザインにこだわる。一方、カジュアル感が強すぎると今度は職人たちに売れない。こうしたバランスを取りながら、商品開発を行っている。

―― 他社と差別化を図っている点は。
 武居 商品の開発・展開はもちろん、良いものをきちんとセレクトし、お客様に提案しているところは差別化を図っているポイントである。また、価格面にもこだわっており、“良いものが安い”をさらに追求する。スケールメリットを活かし、今後も良い商品をリーズナブルに提供する。

―― 今後の出店について。
 武居 平均で年4~5店程度だろう。また、今後閉店はそれほど見込んでいないので、基本的に店舗数は増加していく。なお、27年8月期は新店3~4店となる見通しで、26年9月に「プロノ西岡店」(札幌市豊平区)、10月に「プロノ秋田茨島店」(秋田市)が開業する予定。秋田茨島店は秋田県内3店目、秋田市内2店目となる。このほか、8月20日に閉店した「プロノ函館漁火通店」(北海道函館市)は、「プロノ函館柏木店」(同)として移転・増床し、10月下旬にリニューアルオープンする。売り場面積が従前の約130坪から約300坪になり、道南地域最大級の売り場を持つ店舗に生まれ変わる。
 そして、既存店でしっかりと利益を出し、今後は出店ペースを加速する。

―― 展開エリアは。
 武居 北海道はある程度主要エリアに出店できているため、本州での展開を強化する。現在一番南は栃木県宇都宮市の2店となっており、さらにエリアを広げたい。東北や北関東などすでに店舗がある既存エリアも、プロノの認知が進めば複数店の出店を考えるが、業種の特性上認知に時間がかかるので、緩やかにドミナントを進めながら、未進出エリアへの展開も一緒に行いたい。
 また、寒さ・雪・農業といったキーワードがプロノの商品群の強みを発揮しやすいので、首都圏よりは日本海側や甲信越エリアへ進出するほうが優先度は高い。あとは全国的な知名度向上のため、名古屋、大阪、福岡などの大都市にまずは店舗を構え、広域から来てもらうような戦略も構想している。

5月にオープンした「プロノ青森西バイパス店」<
5月にオープンした「プロノ青森西バイパス店」
―― 直近の業績と新店について。
 武居 業績面では、25年8月期の売上高が109億2000万円(EC含む)で過去最高を更新し、26年8月期も前期をクリアする見通しだ。直近の新店は、5月21日に「プロノ青森西バイパス店」(青森市)が開業した。東北地方16店目、青森県2店目で、津軽地方初出店となった。さらに、3月オープンの「プロノ北見三輪店」(北海道北見市)では、整備工具専門店の「アストロプロダクツ」と複合出店をするなど、新しい取り組みにもチャレンジした。他社との複合出店は2例目で、親和性のある業種とは今後も一緒に出店する可能性はある。

―― 25年に創業50年を迎えました。次の50年は。
 武居 近い目標としては、30年に店舗数85店・売り上げ200億円(EC含む)の目標に向けて進んでいく。そして次の50年は、全国展開を実現していく50年にしたい。私が社長の代で売上高を現在の10倍の1000億円まで伸ばし、100周年のときには1兆円企業となってほしい。
 そのためには職人やプロだけでなく、あらゆる人が洋服を買う選択肢にプロノが入っているということ。他の衣料品店と肩を並べられるような存在になっていきたい。



(聞き手・副編集長 若山智令)
商業施設新聞2660号(2026年8月25日)(6面)
 ズームアップ!注目企業インタビュー

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