事業構想大学院大学学長で地域福祉社会研究会座長の清成忠男氏は12月1日、JPI(日本計画研究所)の特別セミナー「成長戦略改定に向けて菅官房長官へ提言書を提出『日本版IHN(統合ヘルスケアネットワーク)構想実現に向けた取組み現況と今後の展開』中部地域での先駆的モデルCBM(Community Based Medicine)の事例 医療と介護の統合 三大都市圏の超高齢化に対応等」を行った。
清成氏は同セミナーで、以下の内容について詳述した。
1. 超高齢社会の到来((1)人口問題の本質は、労働人口の比率減少である、(2)我が国は人口オーナス超先進国として果たすべき役割がある、(3)人口減少は経済成長の阻害要因ではない、(4)より深刻な大都市の高齢者激増)の中で「超高齢社会」の本質を解明する
2. 地域構造の変化((1)地域の人口変動と高齢者の推移、(2)地域社会の再構築、(3)三大都市圏の課題解決を先行すべき)と、超高齢化社会における地域づくりと大都市圏での少子高齢化対策こそが緊急の課題
3. 2.の課題を解決しながら、地域活性化と経済成長エンジンとしての、望ましい地域福祉モデルの提示(地域包括ケアシステムの課題、(2)日本版IHNの構築、(3)必要な規制緩和と質保証、(4)大学病院を主体にした地域福祉モデル)を紹介
なお、3.では、藤田保健衛生大学医学部老年科教授で、名古屋大学大学院経済学部研究科教授の岩尾聡士氏が、大学病院主体のモデルとして中部地域で先駆的に展開している「CBMヘルスケアイノベーションIWAOモデル」について、詳細を解説した。
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◆人口オーナス超先進国をビジネスチャンスに
清成氏が座長を務める地域福祉社会研究会では、産学のそうそうたるメンバーによる委員会を経て、アベノミクス第3の矢「成長戦略」のプロジェクトへの提言書「医療・介護サービスの統合による成長戦略 大都市圏における地域福祉社会の構築に向けて」をまとめ、5月29日に菅官房長官に提出した。
(続きは本紙で)