半導体産業計画総覧2014-2015年度版
ローパワーDRAM/NAND投資が復活
○東芝・四日市、3次元メモリーの新棟建設
○車載・産業用軸に新生ルネサスが本格攻勢
○ジェイデバイスなど国内有力OSATも徹底解剖
○クアルコム/メディアテックなどトップファブレスの最新戦略
○TSMCなど有力ファンドリー、驚異の投資額を分析
○サムスン電子の中国新工場、最新動向に迫る
○インテルは本格ファンドリーに動くのか
○国内半導体29社の最新売上・投資動向を集計
体裁・頁数:A4変判、548頁
発刊日:2014年9月24日
ISBN:978-4-88353-225-4 C3055 \23000E
定価 25,300円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
WSTS(世界半導体市場統計)によると、2014年の半導体市場成長率は前年比6.5%増となり、力強い成長に転じる見込みです。金額では3254億ドルと、過去最高を更新することが有力視されています。中国市場を中心としたスマートフォン(スマホ)用途や車載関連需要が牽引すると見られます。なお13年の世界半導体市場は、同4.8%増の3056億ドルと初の3000億ドル台乗せとなりました。
これまで牽引してきた中国をはじめ新興国諸国の経済成長の減速が懸念されておりますが、スマホやタブレットなどの引き続き旺盛な需要増に支えられ、また先進国で低燃費車両や先進運転支援システム(ADAS)といった安全志向の車の販売が堅調なこともあり、そのコアデバイスとなる半導体製品は堅調な成長を続けるものと期待されております。
一方でこれまで半導体を大量に消費してきたパソコンは販売低迷が長引き、今後の牽引役としては力強さに欠けます。また、デジタルカメラ(DSC)やデジタル一眼レフの売れ行きも減速感が鮮明となり、セット・システムによる優勝劣敗がはっきりとしてきています。前述のとおり、スマホやタブレット端末といったネット対応のモバイル機器の需要は当面堅調と見られます。
日本の電機市場は、第2次安倍内閣が掲げる経済政策「アベノミクス」の追い風もあって、行き過ぎた円高の是正や新成長戦略の実行に期待がかかります。企業業績にも一部で明るさが出てきており、引き続きこうしたプラス要因をしっかりとキャッチして事業拡大に望みたいものです。
また、国内の電機・半導体業界は次の成長を見据えて事業再編を本格化させつつあります。攻めの経営の代表格では、東芝が四日市工場で新たに3D NANDの新棟建設に踏み切るほか、ルネサスグループは新製造会社の設立や鶴岡300mm工場の売却など思い切った事業再構築を展開中で、17年度をめどに2桁の営業利益率を目標に掲げます。反転攻勢の芽が出つつあることは確かです。
今後とも半導体需要を牽引するものとしては、スマホなどの高機能携帯電話に加えて、将来の成長市場として大いに期待されている車載、さらにインターネット・オブ・シングス(IoT)といった新たな次元の社会構造変化が起ころうとしております。今後は燃料電池車、そして医療・介護分野など、関連する半導体デバイスを牽引する大物アプリケーションが続々と控えております。「IoT」をキーワードに関連機器が半導体消費を牽引する――これが14年度以降の国内半導体市場の未来図です。
本書『半導体産業計画総覧』は、このように急ピッチで様相を変えていく半導体業界の今に迫りながら、マクロからミクロまでの動向を的確に捉えるものとして、1982年に創刊しました。多くの読者諸賢より厚い信頼ならびに高い評価を頂いております。今版では、日本および世界の半導体各社の生産計画、投資計画、研究開発動向、製品別動向などについて内容を刷新するとともに、グラフなど図表を多数掲載し、勢いのある韓国・台湾勢の最新動向を盛り込むなど、利用の便を図るよう努めました。
弊社は、半導体産業界唯一の専門紙である『半導体産業新聞』を発行する一方、『パワーデバイス ハンドブック』『電子ディスプレーメーカー計画総覧』『プリント回路メーカー総覧』『半導体工場ハンドブック』といった関連図書を多数刊行するなど、半導体産業界の取材、報道に日夜専念しています。本書は同紙誌編集スタッフの手によるものです。読者諸賢のご批判、ご叱正、ご助言をお願い申し上げる所存です。
■内容構成
- ◆第1章 総論 IoT市場見据えた新規需要開拓が本格化
- ◆第2章 最新の半導体アプリケーション/デバイス動向
- アプリケーション / 300mm/450mmファブ / ミニマルファブ / DRAM / フラッシュメモリー / マイコン / FPGA/PLD / MPU / LED/LD / サーミスター / 自動車半導体 / イメージセンサー / アプリケーションプロセッサー / パワーデバイス / MEMS / ハイブリッドIC
- ◆第3章 日本 IC・半導体メーカー各社の製品戦略
- 愛知製鋼 / 旭化成エレクトロニクス / NTTエレクトロニクス / 大泉製作所 / オムロン / オリジン電気 / キヤノン / 京セミ / コーデンシ / サンケン電気 / 三社電機製作所 / 芝浦電子 / シャープ / 昭和電工 / シリコンセンシングシステムズジャパン / 新電元工業 / 新日本無線 / スタンレー電気 / 住友電気工業 / セイコーインスツル / セイコーNPC / セイコーエプソン / 星和電機 / SEMITEC / ソニー / デンソー / 東海理化 / 東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 豊田合成 / トヨタ自動車 / 豊田自動織機 / ナイトライド・セミコンダクター / 日亜化学工業 / 日本インター / パナソニック セミコンダクター事業部 / 浜松ホトニクス / 日立製作所 / フェニテックセミコンダクター / 富士通セミコンダクター / 富士電機 / 北陸電気工業 / 三菱電機 / 三菱マテリアル / ミツミ電機 / ヤマハ / リコー電子デバイス / ルネサス エレクトロニクス / ローム
- ◆第4章 日本 IC・半導体メーカー各社の設備投資計画
- 愛知製鋼 / 旭化成エレクトロニクス / NTTエレクトロニクス / 大泉製作所 / オムロン / オリジン電気 / キヤノン / 京セミ / コーデンシ / サンケン電気 / 三社電機製作所 / 芝浦電子 / シャープ / 昭和電工 / シリコンセンシングシステムズジャパン / 新電元工業 / 新日本無線 / スタンレー電気 / 住友電気工業 / セイコーインスツル / セイコーNPC / セイコーエプソン / 星和電機 / SEMITEC / ソニー / デンソー / 東海理化 / 東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 豊田合成 / トヨタ自動車 / 豊田自動織機 / ナイトライド・セミコンダクター / 日亜化学工業 / 日本インター / パナソニック セミコンダクター事業部 / 浜松ホトニクス / 日立製作所 / フェニテックセミコンダクター / 富士通セミコンダクター / 富士電機 / 北陸電気工業 / 三菱電機 / 三菱マテリアル / ミツミ電機 / ヤマハ / リコー電子デバイス / ルネサス エレクトロニクス / ローム
- ◆第5章 日本 IC・半導体メーカーの工場別設備計画
- 国内半導体工場の個別設備計画(約170工場)
- ◆第6章 欧米 IC・半導体メーカー各社の製品戦略と設備投資計画
- RFマイクロデバイセズ/IBMコーポレーション/アトメル/アナログ・デバイセズ(ADI)/アバゴ・テクノロジー/インターシル/インターナショナル・レクティファイアー(IR)/インテル/インフィニオンテクノロジーズ/ams/STマイクロエレクトロニクス/NXPセミコンダクターズ/オスラムオプトセミコンダクターズ/オン・セミコンダクター/クリー/サイプレスセミコンダクター/サンディスク/スカイワークス ソリューションズ/スパンション/セミクロン/テキサス・インスツルメンツ(TI)/ビシェイ インターテクノロジー/フェアチャイルドセミコンダクター/フリースケール・セミコンダクタ/マイクレル/マイクロセミ/マイクロチップテクノロジー/マイクロンテクノロジー/マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ/リニアテクノロジー
- ◆第7章 韓国 IC・半導体メーカー各社の製品戦略と設備投資計画
- SKハイニックス/LGイノテック/サムスン電子/ソウル セミコンダクター/東部ハイテク/マグナチップ半導体
- ◆第8章 台湾 IC・半導体メーカー各社の製品戦略と設備投資計画
- イノテラメモリーズ/ウインセミコンダクター/ウィンボンド/AWSC/エピスター/ナンヤ・テクノロジー/パワーチップ・テクノロジー/VPEC/マクロニクス
- ◆第9章 中国 IC・半導体メーカー各社の製品戦略と設備投資計画
- Innovation Semiconductor/Intel大連/HH-Grace/HLMC/ASMC/SKHYCL/SG-NEC/Samsung西安/CSMC-HR/Genesis Microelectronics/Xinnova/ZHUZHOU CSR TIMES ELECTRIC/Shilan/TSMC上海/DGMC/BAMC/BCD Semiconductor/BYD/Founder Microelectronics/Beiling/HEJIAN
- ◆第10章 ファブレス各社の事業戦略
- RDAマイクロ/アクションズセミコンダクター/アクセル/アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)/アルテラ/インジェニック/インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)/エヌビディア/LSI/オールウィナー/オムニビジョンテクノロジーズ/ギャラクシーコア/クアルコム/コネクサント・システムズ/ザイリンクス/ザインエレクトロニクス/CSR PLC/シーラス・ロジック/CYIT/GENUSION/シノチップ/シレゴテクノロジー/スーパーピクス/スプレッドトラム/ZTE/ダイアログ・セミコンダクター/トレックス・セミコンダクター/ノバテック マイクロエレクトロニクス/ハイシリコン/ファラデーテクノロジー/ブロードコム/マーベル テクノロジー/メガチップス/メディアテック/メレキシス/ラティス・セミコンダクター/リアルテック・セミコンダクター/リードコア/ロックチップ
- ◆第11章 ファンドリー各社の事業戦略
- ヴァンガード・インターナショナル・セミコンダクター/SMIC/XMC/X-FAB/エルファンドリー/グローバルファウンドリーズ/SMC/UMC
- ◆第12章 OSAT各社の事業戦略
- アムコー・テクノロジー/ASE/ジェイデバイス/スタッツチップパック/SPIL/テラプローブ
- ◆第13章 IPベンダー各社の事業戦略
- ARM/イマジネーションテクノロジーズ/ディジタルメディアプロフェッショナル/ラムバス
- ◆第14章 EDAツール各社の事業戦略
- ケイデンス・デザイン・システムズ/シノプシス/タナーリサーチ/メンター・グラフィックス
- ◆第15章 半導体商社各社の事業戦略
- 加賀電子/コアスタッフ/佐鳥電機/三信電気/立花エレテック/東京エレクトロン デバイス/トーメンエレクトロニクス/トーメンデバイス/バイテック/伯東/PALTEK/マクニカ/丸文/UKCホールディングス/菱電商事/リョーサン/ルネサスイーストン